研究課題/領域番号 |
02302003
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 十吉 九州大学, 理学部, 教授 (60012481)
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研究分担者 |
福田 拓生 東京工業大学, 理学部, 教授 (00009599)
川久保 勝夫 大阪大学, 理学部, 教授 (50028198)
河内 明夫 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00112524)
森田 茂之 東京工業大学, 理学部, 教授 (70011674)
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 教授 (20011637)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1991年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1990年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | 結び目理論 / 3次元多様体 / Heegaard分解 / 曲面の写像類群 / Casson不変量 / 量子群 / Floerホモロジ- / 衛星結び目 / 衛星結び目(Satellite Knet) / コンパニオン(Companion) / Heegaard種数 / Mathieuの問題 / HassーThompson予想 / 位相的量子場理論 / Verlindeの等式 / DeligneーMumfordのコンパクト化 / 写像類群 / キャッソン(Casson)不変量 / Kー2方程式のモノドロミ-表現 / Rー行列 / マスロフ(Maslov)指数 |
研究概要 |
本研究は、京都でのICM'90の開催というわが国の数学にとって重要な時期に際し、25件のプロジェクト研究等を支援することにより多くの成果を挙げた。とくに、結び目理論と3次元多様体に関する研究は国際的にも評価されるものがある。 森田茂之は曲面の写像類群をコホモロジ-論、組合せ群論、代数幾何的手法及び位相幾何学的手法を駆使して研究し、Casson不変量の新しい解釈とそれに基づく拡張及び様々な問題を提起し、写像類群と3次元多様体にまつわる非可換代数的位相幾何学とも呼ぶべき発展方向を示唆した。 河野俊丈は、KーZ方程式のモノドロミ-表現がRー行列で書けることを示した。さらに、写像類群の射影表現を構成し、これにより3次元多様体の不変量をHeegaard分解を使って定義することにした。 吉田朋好はFloerホモロジ-の定義にあらわれる相対Morse指数がある有限次元Symplectic幾何学のMaslov指数にほかならぬことを示し、多くの例に適用可能なFloerホモロジ-の計算のアルゴリズムを与えた。こうしたICM'90の時点でのベテランによる成果に続き、若手研究者の活躍が注目される。 河野正晴と茂手木公彦による向きづけられた衛星結び目問題の解決、小林毅と西晴子によるHassーThompson予想の解決、安原晃によるMathieuの問題の否定的解決、高田敏恵によるVerlindeの等式の証明等が特筆すべき結果である。 これらICM'90以後の若手研究者の活躍は、位相幾何学の総合的研究の成果を端的に象徴している。
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