研究課題/領域番号 |
02304016
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平井 篤志 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023470)
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研究分担者 |
森 宏一 北海道大学, 農学部, 助教授 (70166354)
森川 弘道 広島大学, 理学部, 教授 (00089129)
山元 皓二 長岡技術科学大学, 生物系, 教授 (70011971)
内宮 博文 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (50142229)
服部 一三 名古屋大学, 農学部, 助手 (40023494)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | イネ / 遺伝子導入 / パ-ティクルガン / Tiプラスミド / 細胞融合 / 直接導入法 / レ-ザプロセッサ / 直接遺伝子導入法 / 受粉過程の遺伝子導入 / 接木による形質転換 |
研究概要 |
本研究の目的は種々の遺伝子導入法を試み、いろいろな育種現場における最善の方法を探ることにあった。遺伝子導入法は現在数多く報告されているが、そのうち植物育種のために有用と思われる方法について種々検討した。2年間の研究成果は次の通りである。パ-ティクルガンについては空気銃を用いた簡易型でも導入した遺伝子の発現がみられた。またクリ-ンベンチに組み込まれた本格的な装置ではトランスジェニック植物が育成された。この方法は導入する植物や組織を選ばないことと、細胞質遺伝子改変にも有効なことから我国では余り実績がないが将来重要になると思われる。レ-ザ-式でも遺伝子導入が確認されたが、この方式は細胞内の遺伝子導入場所が特定できる特徴がある。接ぎ木による形質転換は方法が簡便であるが、メカニズムの解明や変異出現頻度の向上等の課題がある。花粉を介しての遺伝子導入も比較的簡便で、しかもかなり確実に形質転換体が得られることが明らかになった。Tiプラスミドによる遺伝子導入は種々の植物で成功しており、これからも頻繁に利用されるものと思われる。さらにTiプラスミドを使用しないで、エレクトロポ-レ-ションで直接遺伝子を染色体に導入する方法は、イネなど単子葉植物に有効である。この方法を用いて、イネへの除草剤抵抗性の遺伝子の導入が試みられたが、遺伝子がゲノムに完全な形で組み込まれていることが確認され、トランスジェニックイネが育成されている。不均等な細胞融合も遺伝子導入法として注目されているが、これにより野生種から一部のゲノムのみを取り入れた栽培イネが作出された。 以上種々の導入法でソフトも含め開発が進み、育種の実際の場面で最適な方法が使用できる態勢が整ってきている。
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