研究課題/領域番号 |
02454279
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 鹿児島大学 (1992) 名古屋市立大学 (1990-1991) |
研究代表者 |
神崎 保 鹿児島大学, 医学部, 教授 (80118801)
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研究分担者 |
平林 義雄 理化学研究所, 国際フロンティア糖情報部門, 主任研究員 (90106435)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 被角血管腫 / ライソゾーム畜積症 / α-N-アセチルガラクトースアミニデース / 神崎病 / シンドラー病 / 遺伝子解析 / ポイントミューテーション / ライソゾーム蓄積症 / びまん性体幹被角血管腫 / αーNーアセチルガラクトサミニデ-ス / ライソゾ-ム蓄積症 / シンドラ-病 / ポイントミュ-テ-ション |
研究概要 |
先天代謝異常による新しい型のび慢性体幹被角血管腫の一例が日本人女性から発見された。そして、この患者の尿から多量の異常物質が排泄されていることが分かり、その物質が精製され、その構造式も明かとなった。すなわちO-結分型の糖・アミノ酸であった。この構造式から類推されたα-Nアセチルガラクトースアミニデースという酵素欠損によるものであるということも解明された。これらは過去二年間の研究により明らかにされたものであり、今年度はその酵素欠損を起こす遺伝子の異常の解明に力が注がれた。 その結果、985番目の塩基であるCがTへと代っていることが分かり、この結果アミノ酸は329番目のアルギニンからトリプトファンヘ代っていることが判明した。そして、この異常遺伝子をCOS-1細胞に挿入したところ、この酵素の抗体と反応する蛋白質が産出されていることはされていたが、その酵素活性は検知できなかった。 次に、329番目のアミノ酸がアルギニンからトリプトファンへ代わることにより、その蛋白質の二次元構造がいかに変わるかをコンピューターで解析した。その結果、この部分がβ-plcated sheetからrandon coilに変化することが分かった。これはShinler病でのα-hclixへの変化とは全く変なるものであった。また、本疾患(Kanzaki digcascと命名されている)とSchindler discaseで産生される異常酵素蛋白質は後者のほうがライソゾーム中の蛋白分解酵素に対する感受性がより高いことも測定された。これらのことは神崎病とシンドラー病との発症の違いを説明するものと考えられた。 今年度のこれらの成果はArchives of Dcrmatologyに印刷中のものと、J,Clin.Invest.に投稿された論文の中に入っている。 以上、3年間に渡り神崎病の発見からその遺伝子解析まで全ての研究が無事終了した。
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