研究課題/領域番号 |
02670120
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
田辺 忠 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 部長 (60025624)
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研究分担者 |
井原 勇人 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (00223298)
宮田 篤郎 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (60183969)
横山 知永子 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (90200914)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 脂肪酸 / アラキドン酸 / プロスタグランジン / アセチルCoAカルボキシラ-ゼ / トロンボキサン合成酵素 / シクロオキシゲナ-ゼ / 12ーリポキシゲナ-ゼ / 脂肪酸生合成 / 12ーリボキシゲナ-ゼ |
研究概要 |
本研究においては、脂肪酸およびその誘導体であるプロスタノイド生合成機構の解明を目的として研究を行い、以下に述べる成果を得た。 1.脂肪酸生合成の律速酵素であるアセチルCoAカルボキシラ-ゼ(ACC)の構造と機能を調べるため、大腸菌ACCのサブユニット、ビオチンカルボキシラ-ゼ遺伝子のクロ-ニングを行い、ビオチンカルボキシラ-ゼ遺伝子は、大腸菌ACCのもう一つのサブユニット、ビオチンカルボキシルキャリア蛋白遺伝子の13bp3'側に存在した。酵素蛋白の部分アミノ酸配列と遺伝子の塩基配列から酵素は、449個のアミノ酸からなり、酵素の推定分子量は、49,320であり、酵素を用いて決定された分子量51,000と良く一致した。推定されたアミノ酸配列は、カルバミルリン酸合成酵素と高い相同性を示した。この配列と、これまでに報告されている他のビオチン酵素の配列との違いを利用して、系統樹の作成を行っている。脳における脂肪酸生合成機構を調べるため、脳に発現しているACC mRNAの構造を調べるとともに、成長過程におけるmRNAの変動を明かにした。 2.不飽和脂肪酸、アラキドン酸からプロスタノイドの生合成を律速している酵素であるシクロオキシゲナ-ゼの発現調節機構を、マウスMC3T3ーE1細胞を使って調べ、cAMPが関与していることを明らかにした。また、血小板に多く存在するシクロオキシゲナ-ゼの構造をPCRとcDNAクロ-ニングにより調べ、すでに明らかにしている遺伝子中のエキソンの配列と一致することが明かになった。つぎに、シクロオキシゲナ-ゼによって作られるPGH2をトロンボキサンに代謝する、トロンボキサン合成酵素のcDNAをクロ-ニングし、その塩基配列からアミノ酸配列をはじめて決定した。また、アラキドン酸を基質とし、シクロオキシゲナ-ゼと共にヒト血小板に多く存在する、12ーリポキシゲナ-ゼのcDNAクロ-ニングを行い、構造を決定した。
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