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微小管モーター蛋白キネシンに対する抗体の作成ならびにキネシンの機能病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670158
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関札幌医科大学

研究代表者

服部 淳夫  札幌医科大学, 医学部・病理学, 助手 (90208538)

研究分担者 沢田 典均 (澤田 典均)  札幌医科大学, 医学部・病理学, 講師 (30154149)
研究期間 (年度) 1990 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードキネシン / 微小管モーター蛋白 / 微小管 / チューブリン / 微小管モ-タ- / チュ-ブリン / チュブリン / 微小管モ-タ-蛋白
研究概要

ブタの脳のホモジネートより、繰り返し精製する事によって、粗キネシン含有分画を得た。さらに精製し、脳実質100gあたり約20μgのキネシン蛋白を得た。
この蛋白は、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動でキネシンのHeavy chainに一致する単一の114kDのバンドとして泳動された。また、この蛋白にチューブリンを添加することにより、ATPase活性は約3倍に上昇することからキネシンと同定された。この蛋白をマウスに免疫し、モノクロナール抗体を得た。抗体産生の検定には、ELISAのかわりに、Western blot法を応用した。得られた抗体のグロブリンサブクラスはIgM、κであった。この抗体を用いた酵素抗体法では、神経細胞の細胞質内にびまん性に染色されたが、培養線維芽細胞、培養神経細胞や培養肝細胞では、抗チューブリン抗体で染め出される微小管にほぼ一致する分布を示した、顆粒状の反応を認めた。蛍光抗体法による染色態度も同様であったが、感度や鮮明度では、蛍光抗体法の方が高い傾向を示した。この抗体を利用して組織の免疫組織化学を行い、キネシン保有細胞の種類や、その細胞内局在の特徴を調べた。キネシンは、神経細胞に多く、ニッスル小体様の細顆粒状構造や、神経突起に沿って細顆粒状の染色を認めた。グリア細胞などにはほとんど染色されなかった。肝組織では、胆管上皮にやや強い染色を見たが、肝細胞には弱いびまん性の染色を見るのみであった。免疫電顕による培養神経芽腫細胞株の検索では、ライソソーム、小胞体やミトコンドリアなどに強い陽性反応が見出され、光顕での細顆粒状の局在が、小器官に相当する可能性が示唆された。培養肝細胞の免疫電顕では、細胞質内に散在性に陽性反応がみられた。しかし、局性を示す極在は認められなかった。
MDCK細胞を用いて、チューブリン重合阻害剤であるノコダゾールと、微小管脱重合阻害剤であるタキソールの存在下における細胞内キネシンの局在を観察したが、明らかな差は認められなかった。バナジン酸や、Brefeldin Aの存在下においても、細胞内のキネシンの局在には明らかな変化はみられなかった。しかし、ミトコンドリアの細胞内局在は、タキソールを添加したときに核周囲に濃縮し、キネシンと異なった反応を示した。

報告書

(4件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 森 道夫: "細胞骨格の機能病理学ー肝臓を中心としてー" 日本病理学会会誌. 80. 21-41 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Y.Konish,A.Hattori,S.Asakura and M.Mori: "Immunoelectron microscopic examination of kinesin by monoclonal antibody to hog kinesis heavy chain" J.Clin.Electron Microscopy. 24. 884-885 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 森 道夫,榎本 克彦,沢田 典均,服部 淳夫: "細胞骨格の病理" 病態生理. 10. 987-992 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 服部 淳夫,小西 康宏,磯村 洋,飛岡 弘敏,森 道夫: "微小管モーター蛋白Kinesinに対するモノクロナール抗体の作製とその細胞内局在の検討" 日本病理学会会誌. 81. 155- (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Michio MORI: "Roles of cytoskeletons in physiological functions and pathological conditions of the liver" Trans. Soc. Pathol. Jpn.80, 2. 21-41 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasuhiro KONISHI, Atsuo HATTORI, Sumiyo ASAKURA and Michio MORI: "Immunoelectron microscopic examination of kinesin by monoclonal antibody to hog kinesin heavy chain." J. Clin. Electron Microscopy. 24. 884-885 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Michio MORI, Katsuhiko ENOMOTO, Norimasa SAWADA and Atsuo HATTORI: "Pathology of cytoskeleton" Med. Philosoph.10. 987-992 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Atsuo HATTORI, Yasuhiro KONISHI, Hiroshi ISOMURA, Hirotoshi TOBIOKA, Sumiyo ASAKURA and Michio MORI: "A microtubule motor kinesin and the study of its subcellular localization." Trans. Soc. Pathol. Jpn.81, 1. 115 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 服部 淳夫・小西 康宏・磯村 洋・飛岡 弘敏・朝倉 純代・森 道夫: "微小管モーター蛋白 Kinesinに対するモノクロナール抗体の作製とその細胞内局在の検討" 日本病理学会誌. 81. 155- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Yasuhiro Konishi: "Immunoelectron microscopic of kinesin by monoclonal antibody to hog kinesin heavy chain" J.Clin.Electron Microscopy. 24. (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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