研究課題/領域番号 |
03404071
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大村 恒雄 (木村 恒雄) 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80029933)
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研究分担者 |
阪口 雅郎 (阪口 雅朗) 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30205736)
諸橋 憲一郎 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30183114)
三原 勝芳 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40029963)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
31,800千円 (直接経費: 31,800千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1991年度: 26,500千円 (直接経費: 26,500千円)
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キーワード | 膜蛋白質 / 生体膜 / 膜内トポロジー / 膜形成 / 膜内トポロジ- |
研究概要 |
生合成時の膜蛋白質の膜への組み込みと膜内トポロジーの形成機構を小胞体膜蛋白質とミトコンドリア内外膜蛋白質について研究した。主要な研究成果は下記の通りである。 1.小胞体膜蛋白質としては主としてP450について研究し、無細胞実験系で分子のアミノ末端に存在するシグナルアンカー配列が正しい配向で膜に組み込まれるための構造要求性を検討し、アミノ末端の電荷とそれに引き続く疎水性アミノ酸配列のバランスによってI型シグナルアンカー配列と分泌型シグナル配列との転換が起こることを確認した。 2.P450の膜への組み込みとトポロジー形成を無細胞実験系と酵母及び培養動物細胞での発現系を用いて検討し、シグナルアンカー配列のN末端が内腔に存在することと、シグナルアンカー配列に続くプロリンに富む配列がP450分子の高次構造形成に必要なことを確かめた。 3.小胞体膜を透過するペプチドの膜透過を停止させて膜貫通型膜蛋白質とする膜透過停止配列の構造要求性を検討し、膜透過停止への疎水性アミノ酸配列の長さとその前後の電荷の寄与を決定した。 4.小胞体においての蛋白質の膜透過機構を解析するため化学架橋試薬を用いて膜透過中のペプチドと膜蛋白質との架橋実験を行ない、これまで報告されていた39kDaの膜蛋白質の他に9kDaの膜蛋白質がペプチドの膜透過に関与する膜成分として検出された。 5.ミトコンドリアについては、無細胞系を用いて前駆体蛋白質の輸入と外膜への組み込みを検討した。肝細胞上清分画の輸入を促進する蛋白質因子を精製し、前駆体蛋白質と結合して輸入可能な構造に維持する分子シャペロンであることを確かめた。また、外膜に組み込まれるポリンには小胞体の膜蛋白質に見られる膜透過停止配列に相当するものはないことを証明した。
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