研究課題/領域番号 |
03451106
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
藤井 斉亮 山梨大学, 教育学部, 助教授 (60199289)
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研究分担者 |
梶 外志子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70134765)
進藤 聡彦 山梨大学, 教育学部, 助教授 (30211296)
堀 哲夫 山梨大学, 教育学部, 教授 (30145106)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 数学的理解 / 科学的概念 / ミスコンセプション / 認知的コンフリクト / 文字式 |
研究概要 |
本研究の目的は、算数・数学・理科における児童生徒のミスコンセプションの実態を明らかにすることである。そのために、先ず、教師の予想とズレた学習展開例に焦点を当て、教師へのインタビュー調査を実施した。次に、児童生徒を対象に質問紙による調査を実施した。さらに、児童生徒へのインタビュー調査を実施した。 研究の成果として、算数・数学においては、文字a、xなどの理解に関して、異なる文字を含む式を読む際に、児童生徒は「違う文字は違う数を表す」として同定できるミスコンセプションを示すことが判明した。また、「違う文字は違う数を表す」と矛盾・対立する事例に対する反応は、これまでの予想に反して頑固であり、これを否定することに抵抗する実態が見出せた。一方、理科においては、粒子概念・「浮力」の概念、また、ろうそくの燃焼・乾電池と豆電球の接続の問題などに関して、主として質問紙による調査研究により、種々のミスコンセプションの実態を具体的に見出すことができた。 算数・数学と理科に共通する研究成果として先ず挙げられるのは、これまでの評価問題では顕在化されなかった理解とミスコンセプションの実態を鮮明に浮かび上がらせることに成功した点である。それは、種々の新しい研究方法を積極的に開発・試行・実施した成果が実ったものである。このように研究の内容面だけでなく、研究方法面における成果も十分に評価できるものと考えている。 さらに、子ども持っているミスコンセプションは、これまでの指導法では容易に変容するものではないことが判明した。何故なら、ミスコンセプションは、それが有効に機能する状況・場面を背景に持ち、かなり頑固であるからである。今後、ミスコンセプションの解消の実態と経年変化の様相をさらに研究する必要があろう。
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