研究課題/領域番号 |
03454308
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
谷口 勝俊 和歌山県立医科大学, 消化器外科, 助教授 (90106568)
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研究分担者 |
馬庭 芳朗 和歌山県立医科大学, 消化器外科, 講師 (50229598)
永井 祐吾 和歌山県立医科大学, 消化器外科, 講師 (00172495)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | リン脂質 / 脂肪乳剤 / HPLC / phosphatidylglycerol / phosphatidylglucose |
研究概要 |
我々は、乳化剤であるリン脂質に陰イオン界面活性剤であるpho-sphatidyl glycerol、phosphatidyl polyethyleneglycolおよびphosphatidylglucoseを用い、乳化法として新しく液晶乳化法を用いることにより、粒子径の小さい、安定性のよい脂肪乳剤を作成した。この新組成脂肪乳剤は、我々が開発した脂肪粒子の固定法を用いた電顕的観察で、肝における脂肪粒子の取り込み像・代謝像から、従来のものに較べ速やかに代謝されることを見いだした。さらに、これらの乳剤のリン脂質と中性脂肪を別々にトリチウムで標識して、その体内動態を測定することで、新リン脂質ばかりでなく中性脂肪も速やかに肝に取り込まれ代謝され、これらの乳剤の有用性を代謝面でも立証した。また、乳化剤のリン脂質が中性脂肪の臓器指向性に大きく影響することも見いだした。また、各クラスで性質の異なるリン脂質の分離・分析を行うために、ポストカラム法を用いた新しいHPLCシステムを開発した。このシステムにより、phosphatidylglycerolをはじめとする6種類のグリセロリン脂質を分離定量できるようになり、血中からの消失速度は従来の卵黄レシチン1よりもさらに迅速であり、体内蓄積の少ない乳化剤であることが判明した。 脂肪乳剤の代謝を考える場合、中性脂肪のみならず、リン脂質の代謝も考慮することが肝要であることを明らかにでき、体内代謝の迅速なこれらの脂肪乳剤の有用性が示された。
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