研究課題/領域番号 |
03554017
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 信夫 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50032024)
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研究分担者 |
石尾 寿満 理学電機株式会社, 製品開発部, 主任研究員
佐藤 衛 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (60170784)
植木 龍夫 理化学研究所, 主任研究員 (30029954)
勝部 幸輝 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (20032013)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 小角散乱 / 時間分割測定 / 溶液構造 / イメージングプレート / 蛋白質の動的構造 / イメ-ジングプレ-ト |
研究概要 |
X線小角散乱法は生体物質の溶液構造を研究する有力な手法で、本研究では小角散乱実験のための高感度検出器の開発を行った。このため検出媒体として単結晶回折装置に組み込まれているイメージングプレートを用い有用性について検討した。小角散乱によって観測されるデータは一次元なので、面検出器を利用することによって時間軸を設定することができる。したがって、本装置には115mm×190mmのプレートを円筒状に巻き付けたドラムを組み込んだ。このドラムの前方に可変幅のスリットを置くことによって視野を制限し、データをドラム軸に沿って記録できるようにした。ドラムの円周に沿って時間軸を設定できるようドラムの回転速度を毎分440回転まで連続的に変化するようにし、回転速度を変えることにより分割時間を変化できるように試作した。装置の性能の一つとしてプレートの場所による感度変動があるが、測定の結果、プレート全体での変動幅が±3%であることが分かった。プレートからのデータの読み取りは0.1mm×0.1mmのピクセル単位で行い、高速16ビットADCによって数値として計算機に転送するようにした。 尚、プレート全体でのデータ量は4.5MBである。イメージングプレートにはX線照射後、時間とともに強度が弱くなっていくフェーディング現象があるが、本装置でも強度の減衰が見られ、時間分割の測定などのためには何らかの補正を行う必要がある。本装置の制御はRS-232Cを利用して行うようプログラムを作成し種々の測定に対応できるようにした。また、データの取り込みはSCSIで行うが開発した解析プログラムで短時間にうちに解析計算ができるようにした。本装置を使った、DNA結合蛋白質の研究よりこれまでの装置にくらべ感度が向上していることが分かった。今後、種々の実験を行ってシステムの発展を目指すとともに、装置の性能を評価しなければならない。
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