研究課題/領域番号 |
03832050
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 東京農工大学 (1992-1993) 国立環境研究所 (1991) |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90132860)
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研究分担者 |
相沢 貴子 国立公衆衛生院, 水道工学部, 室長 (10192832)
中杉 修身 国立環境研究所, 地域環境グループ, 総合研究官 (50109899)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 農薬 / 農耕地 / 湿地 / リスク / 浄水処理 / 塩素処理 / 凝集沈殿処理 / 休耕田 / 凝集沈澱処理 / 流出 / 運命予測 / 水道 / 吸着 / リスクアセスメント |
研究概要 |
環境水中で検出頻度が高い有機リン系農薬を主たる研究対象として、農耕地からの農薬流出をモデル化し、水環境中での運命予測を行い、浄水処理過程での挙動を明らかにし、飲料水の摂取に伴う農薬の健康影響リスクを評価するとともに、湿地(休耕田)の利用によるリスク削減効果を評価することを目的とした。 リスク評価の手法として、有害廃棄物の環境影響評価システムとして危険度ランク付けシステムをレビューした。汚染箇所からの汚染が、地表水経路、地下水経路、大気経路、直接接触経路毎に、環境への侵入の確認、あるいはその可能性、汚染物質の毒性、汚染の暴露を受けるターゲットを評価して得点付けを行い、危険度のランク付けをしていくシステムであり、農薬の環境流出に伴う評価手法として有意義であると考えられた。 霞ケ浦流入河川水中の除草剤及び殺虫剤濃度は、5月下旬から7月中旬までと9月から10月始めまで1ppb〜10ppbオーダーで検出されることが示された。湿地による窒素及びリンの浄化機能が評価され、農薬への適用可能性が示唆された。 標準的な浄水処理における農薬の挙動について、室内でカオリンを濁質とした凝集実験の結果、MEP、オキサジアゾン、CNP、IBP、などの農薬は通常の凝集沈殿処理ではほとんど除去されないことが示された。また、実際の浄水場原水と処理後の浄水中の農薬濃度から、浄水処理によって除去されない農薬と、浄水には存在しなくなる農薬とがあることが判明した。基本的には、リスクの観点から通常の浄水処理では農薬は除去されないと考えるべきである。
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