研究課題/領域番号 |
03J09459
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
臼井 通彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Tob / 歯周病 / 骨粗鬆症 / 歯根膜 |
研究概要 |
歯周病の動物モデルの作製を試みたが、実質的な骨欠損を誘導することは難しかった。そこで、骨減少を引き起こす骨粗鬆症に我々は着目した。歯周病と骨粗鬆症はともに骨量の減少を主徴とする疾患であり、現在、骨粗鬆症と歯周病の関連性を示唆する報告が数多く見られる。我々はエストロゲン欠乏に伴う骨量減少におけるTobの欠損の効果を明らかにするためにTob欠損マウス、野生型マウス(正常マウス)に卵巣摘出を施しその骨代謝を評価した。野生型マウスでは予測どおり骨量の減少がみられた。それに対してTob欠損マウスにおいても卵巣摘出による骨量の減少がみられたものの、その骨量は野生型マウスと同等に維持された。骨形態計測法により骨吸収・骨形成のパラメーターを調べた結果、骨吸収面においては卵巣摘出後のTob欠損マウス並びに野生型マウスの間に有意な差は見られなかったが、骨形成面においてはTob欠損マウスの方が野生型マウスと比較して有意に高い値を示していた。また、卵巣摘出後の骨髄細胞を用いて、骨吸収の指標となる破骨細胞形成と骨形成の指標となる石灰化形成を評価した結果、破骨細胞形成においてTob欠損マウスと野生型マウスの間に有意な差は見られなかったが、石灰化形成においてはTob欠損マウスの骨髄細胞を用いた方がより多くの石灰化結節を形成された。さらに、そのメカニズムを明らかにするため、骨芽細胞株においてALP活性とBMPの下流因子であるSmadの転写活性に対するTob, Estrogenの効果を検討した結果、Tob signaling pathwayとEstrogen signaling pathwayのクロストークが明らかになった。以上の結果より、Tobの欠損は卵巣摘出後のエストロゲン減少に伴う骨量減少を骨芽細胞機能を上昇させることにより防ぐことが示された。
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