研究課題/領域番号 |
04044162
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
川野辺 敏 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 部長 (10000001)
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研究分担者 |
CROPLEY A.J. ユネスコ教育研究所(UIE), 研究員
DAVE H.R. ユネスコ国際教育計画研究所(IIEP), 上級研究員
HALLAK Jacqu ユネスコ国際教育計画研究所(IIEP), 所長
木村 浩 城西大学, 経済学部, 教授 (90124180)
井上 星児 国立教育研究所, 企画調整部, 企画調整官 (70223253)
市川 昭午 国立教育研究所, 次長 (00000050)
山本 慶裕 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 主任研究官 (50135646)
梶田 美春 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 室長 (30110092)
田中 雅文 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 主任研究官 (10217078)
山田 達雄 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 室長 (90047887)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 生涯学習 / リカレント教育 / 成人教育 / 職業教育 / 成人学生 / 高齢化社会 / 学習需要 / 国際比較 / 職業資格 / コミュニティ・ディベロップメント |
研究概要 |
第1年次の研究活動は、国立教育研究所(国研)とユネスコ国際教育計画研究所(IIEP)が生涯学習セミナー(パリ・セミナー)を共催したことを中核とする。具体的な研究活動は(1)セミナーにおける討議資料として提出する英文報告書6点の作成、(2)パリ・セミナーへの参加、(3)セミナー報告書の作成、及び(4)第2年次の国研側が主催する生涯学習セミナー(東京セミナー)の準備作業の四つからなる。 1.英文報告書の作成 国研が行った生涯学習に関する5点の全国調査結果((1)市町村の生涯学習事業、(2)一般市民の学習需要、(3)大学・短大の開放講座、(4)企業の学習需要、(5)企業従業員の学習需要)及び我が国を含め先進7ヶ国の生涯学習に関する比較研究を、それぞれ英文に翻訳し、セミナーのワーキング・ペーパーとして提出・使用した。 2.生涯学習パリ・セミナーへの参加 研究代表者・同分担者が標記セミナーに参加した。IIEP側はその研究分担者だけでなく、各国専門家もセミナーに招へいして国研が提出した前記報告書に基づいて研究討議を深めた。 3.セミナー報告書の作成 両機関は共同作業により、パリ・セミナーの成果を、"Lifelong Education in Selected Industrialized Countries"(Report of an IIEP/NIER Seminar,pp.203,Oct.1993,IIEP)にまとめた。 4.生涯学習東京セミナーの準備作業 パリ・セミナーでは特に、(1)第2年次の東京セミナーでは本共同研究の最終報告書の構成、内容等について協議する、(2)オーストラリアも比較研究の対象国に加える、の2点が合意された。 第2年次の研究活動は大きく二つに分かれる。一つは、東京セミナーの開催と研究課題についての研究討議であり、もう一つは、研究期間終了後の今後の継続研究である。 1.東京セミナーの成果 セミナーにおける討議を通じて、生涯学習の展開において対象先進工業諸国を通じて次のような共通の特徴が浮き彫りにされた。 (1)主として中高年層に対する教養、趣味、生きがいの学習 (2)主として若年・中年層にたいして、公正の原理から、失われた教育機会の回復を図る学習(特にアメリカ合衆国の「成人基礎教育」、ドイツの「第2の教育の道」、スウェーデンの「第2のチャンス」など、基本的人権を擁護するとともに、正規教育への接続を保証する。) (3)主として若年・中年層を対象とするリカレント教育 このなかで(3)は何らかの形で雇用及び資格と結び付いており、従って職業教育及び職業再教育と関連している。具体的方策としては、当該国の社会・経済状況を背景として、さまざまな学習方策が講じられていて、一様ではない。高い失業率に悩むヨーロッパ諸国では、生涯学習の主たる対象分野をここにおいている。一般学生と比べて、成人学生の進学にさいしては、何らかの優遇措置(雇用経験、年齢等への配慮ほか)を講じている。 対象各国が、(1)、(2)及び(3)を、どのように構造化しているかについては、引き続き今後の課題となった。 2.継続研究 東京セミナーにおいて、IIEP側は本研究活動の成果を取り入れて、国研が日本の生涯教育の現状と動向についてペーパーを作成するよう要請した。日本の生涯学習の経験がユネスコ加盟諸国の教育改善に資することが十分期待できるからとしている。この要請に応えて、国研は目下、英文ペーパーの執筆作業を進めている。
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