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海底熱水噴出孔環境における有機物の生成および分解過程

研究課題

研究課題/領域番号 04232209
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関横浜国立大学

研究代表者

小林 憲正  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20183808)

研究分担者 柳川 弘志  三菱化成生命科学研究所, 主任研究員
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード海底熱水噴出孔 / アミノ酸 / アミノ酸アミド / アミノ酸前駆体 / 無生物的合成 / 熱耐性重合物 / 化学進化 / 生命の起源
研究概要

1.海底熱水噴出孔を模した環境下でのアミノ酸・ペプチド様ポリマー・細胞状構造体が生成するが、アミノ酸の無生物的生成過程が不明であった。そこで、種々の無生物合成実験を行い、その生成物中のアミノ酸前駆体のキャラクタリゼーションを行った。種々の系においてStrecker反応中間体であるアミノ酸アミド・アミノニトリルが同定されたが、それ以外の前駆体の存在も検出され、アミノ酸がStrecker反応以外の反応機構によっても生じることが示唆された。
2.これまで海底熱水噴出孔環境での有機物の安定性を調べるために遊離のアミノ酸に関してのみ実験がなされてきたが、1で判明したアミノ酸前駆桑の化学形に着目することにした。アミノ酸水溶液、アミノ酸アミド水溶液、無生物合成実験生成物水溶液を各々、80気圧の窒素ガスで加圧した後、300℃で2時間、加熱した後、分析を行った。いずれの系でも加圧・加熱後、遊離アミノ酸は痕跡量しか検出されなかった。しかし、生成物を酸加水分解したところ、グリシン・グルタミン酸・アラニン・セリンなどのアミノ酸が数%前後残存した。また、加熱前後のアミノ酸残存率は加熱前のアミノ酸の化学形によって異なることもわかった。これらの結果からアミノ酸の熱耐性重合物が生成が示された。
3.海底熱水噴事出孔海水中のアミノ酸定量法の検討を行った。沖縄トラフにおいて採取された熱水試料をろ過、酸加水分解後、アミノ酸の前濃縮なしでの直接分析を行ったところ、グリシン・アラニン・グルタミン酸・セリンが定量された。これらのアミノ酸は2でのアミノ酸加熱実験において残存率の高いアミノ酸と一致した。
4.今後は熱耐性アミノ酸重合物のキャラクタリゼーションや、熱水中の水素フガシティーの影響を中心に研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Yanagawa,K.Kobayashi: "An Experimental Apprpach to Chemical Eyolution in Submarine Hydrothermal Systems" Origins of Life and Evolution of the Biosphere. 22. 147-159 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 小林 憲正: "模擬原始地球大気からの生体有機物の生成" 月刊海洋. 24. 731-735 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 柳川 弘志: "生命の起源の場としての熱水システム" 月刊海洋. 24. 744-748 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kobayashi,M.Kohara,T.Gamo,H.Yanagawa: "Formation and Alteration of Organic Compunds under Submarine Hydrothermal Vent Environments" Origins of Life and Evolution of the Biosphere. 23. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yanagawa and K.Kobayashi(分担熱筆;N.G.Holm編): "Marine Hydrothermal Systems and the Origin of Life" Kluwer Academic Publishers, 242 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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