研究課題/領域番号 |
04272202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
清渕 潔 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00092346)
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研究分担者 |
森脇 博子 東京大学, 理学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | RNAシュードノット構造 / アンチセンスRNA / ColIb-P9プラスミド / 遺伝子内現の調節 / 分子生物学 |
研究概要 |
ColIb-P9プラスミドの複製開始蛋白質をコードするrepz遺伝子の翻訳開始はmRNA分子内で一過的なRNAシュードノットと呼ばれる構造の形成に依存している。一方、シュードノットの形成はアンチセンスRNA(IncRNA)の作用により阻害される。これら二つのRNA-RNA相互作用には特異なGGCG配列が関与しており、それ故、この配列を含むRNAの高次構造を明らかにすることはシュードノット形成を理解するために要重である。本研究ではGGCGを含む6塩基のUUGGCG配列によって構成させるRNAの二次構造を解析し、それがRNA-RNA相互作用のためのユニークな機能構造モチーフであることを見いだした。UUGGCG配列は構造-Iと名付けたステム・ループ構造内に存在するが、塩基置換によりシュードノット形成能、IncRNA活性能、あるいは両者の活性が低下した様々な突然変異を分離し、その二次構造をRNaseの切断パターンの変化を指標として解析した。その結果、6塩基のうち、UGGCの4塩基は構造-Iのループ部分に対応していることが明らかとなった。次いで、IncRNA-mRNAハイブリッドの動態から構造-Iを構成する塩基には、G:C>A:U>G:U>A:Cのルールに従って安定な複合体を形成するものと、このルールに従わないものとに区分できることを見いだし、前者にはシュードノッフ形成に関与するGGCGの各塩基が属することも明かとなった。これらの事実はシュードノットの形成とIncRNA-mRNA分子間互作用が互いに共通なRNA構造モチーフを介して行われていることを強く示唆しており、極めて興味深い。
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