研究課題/領域番号 |
04402005
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蓑輪 眞 (1993-1995) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90126178)
渡邉 隆行 (1992) 東京大学, 理学部, 助手 (80202414)
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研究分担者 |
蓑輪 眞 東京大学, 理学部, 助教授 (90126178)
大塚 洋一 東京大学, 低温センター, 助教授 (50126009)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
36,200千円 (直接経費: 36,200千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
1992年度: 12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
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キーワード | dark matter / bolometer / super Symmetry / neutralino / Cryogenic detector / thermistor / fluorine / ボロメータ / 極低温 / 検出器 / 暗黒物質 / 二重ベータ崩壊 |
研究概要 |
特別に選別された自然放射能の少ない材料を用いて、専用の希釈冷凍機を製作した。この冷凍機は検出器に必要な物質を10mKに冷却する能力がある。 また、極低温で感度の高いサーミスタを作るために、中性子元素転換によるドープ法を採用した。中性子照射は、日本原子力研究所の研究用3号炉JRR-3を使用して行なわれた。 これらを用いて、極低温熱量計型検出器を開発した。この検出器は20gのフッ化リチウム結晶8個より構成されている。フッ素は、スピン依存型相互作用をする超対称性粒子ニュートラリーノとの散乱断面積がもっとも大きな物質であることが知られている。この検出器を東京大学宇宙線研究所の施設である鋸山微弱放射能観測施設に設置して、超対称性粒子暗黒物質の観測を行なった。観測は現在も継続している。 暗黒物質はまだみつかっていないが、最初の測定データをもとに、スピン依存型相互作用をする超対称性粒子ニュートラリーノと単一陽子との散乱断面積に対して制限をつけることができた。バックグラウンドとなる、自然放射能に対する遮蔽はまだ最適なものにはなっていないが、ニュートラリーノの質量5GeV以下の領域では、この制限は世界最高のものとなっており、フッ素を検出器に使用することと極低温熱量計型検出器の閾値が低いということの有利さを実証している。この観測は、遮蔽を改良し宇宙線に対する逆同時計数用シンチレーション検出器を強化した上で続行される。
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