研究課題/領域番号 |
04405008
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
家 正則 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 教授 (30111446)
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研究分担者 |
田中 済 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (20011570)
高見 英樹 国立天文台, 天文機器開発実験センター, 助手 (00270455)
野口 猛 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (10124679)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1992年度: 13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
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キーワード | 補償光学 / トルグラフィー / ドームシ-イング / 制御工学 / 光波面計測 / トモグラフィー / イメージスタビライザー / 大気シーイング / コルモゴルフ乱流 / 可変形鏡 / ドームシーイングモニター / ピエゾ駆動素子 / イメージ・スタビライザー / ドーム・シーイング |
研究概要 |
本研究では大型望遠鏡の空間解像力を大幅に向上させる方法として、実現への展望が開けつつある「波面補償光学」システムの実用化に向けて、装置開発を含めた次のような具体的な研究を行った。 (1)岡山天体物理観測所188cm望遠鏡ク-デ焦点赤外分光器に最適化して設計し制作した、波面傾斜補償光学装置を調整し、大気擾乱状態の変化に対応できる適応制御の制御系を組み込んだ。 (2)ドームシ-イングモニターの実験測果に強い関心を寄せたカナダ・フランス・ハワイ(CFHT)天文台との協議により、平成6年度にCFH3.6m望遠鏡ドームでの擾乱の立体測定実験を行うこととなった。これを受けて、CFH望遠鏡用のドームシ-イングモニター装置の組立・調整を行った。 (3)積層ピエゾ駆動方式の形状可変鏡システムを完成させた。この形状可変鏡は直径50mm、厚さ0.5mmのガラス製で裏面に接着された37本のピエゾ駆動素子により形状を制御できるものであり、補償光学系の重要な構成要素の一つである。 (4)米国ジェット推進研究所(JPL)との共同開発により、並列スキッパー読みだし方式の補償光学用高速低雑音CCD素子を試作した。この素子の性能評価システムの構築に着手した。 (5)波面測定データから補償駆動制御信号への変換を行う制御プログラムを構築した。 (6)大気擾乱の立体測定のための、曲率測定方式のシミュレーションを行った。 (7)断層写真法を補償光学の波面測定に応用し、アイソプラナティク角が小さいなどの実用化するための具体的問題点を評価し、その解決法を検討した。 これらの研究成果はほぼ当初計画に沿ったものであり、天体観測用の補償光学系の構築に具体的な道を切り開いたものである。
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