配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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研究概要 |
粉末焼結金属やファインセラミックスなどの粉末焼結材の滑り・転がり機械要素への適用に関し,これらの表面損傷メカニズムを解明し,表面強さ設計に関する基礎的指針を得るため,摩擦・磨耗特性,転がり疲れ特性,面圧強さに関する実験が計画され,実行された.また,画像処理装置により磨耗状況および気孔の寸法,分布などについて解析され,これらの結果を考慮して,気孔を有する場合の接触応力解析が行われた.さらに摩擦面の温度解析についても数値解析が試みられた. ファインセラミックスについて,ピンオンディスク試験において高温雰囲気中の相対湿度の影響が検討され,また水潤滑中でスラスト玉軸受試験が行われ,検討された.さらに画像処理による磨耗粉の解析,摩擦面のフラクタル次元解析などが行われ,これらの結果よりSialonの表面損傷はトライボケミカル反応,ZrO_2の場合は相転移,Al_2O_3の場合は機械的損傷に主に基因することなどが明かとなった.摩擦面のBEMによる3次元温度解析については現在満足すべき結果はまだ得られていない.一方,イオン窒化ローラおよび歯車については,それぞれ転がり疲れ試験,歯車運転試験が行われ,硬化層深さ,相対曲率半径,粉末粒子径の表面損傷および面圧強さに及ぼす影響が実験的に検討され,硬化層深さが大なるほどまた相対曲率半径,粉末粒子径が小なるほど面圧強さは増加する傾向にあった.また,気孔の画像処理解析結果を考慮して,気孔周辺の接触応力解析をFEMで実施し,気孔が複数存在する場合の応力集中係数を算定し,これを用いて面圧強さとの関係を説明することができた。
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