研究課題/領域番号 |
04660126
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
百瀬 春生 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (30219993)
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研究分担者 |
田口 精一 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (70216828)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 低温適応 / プロテアーゼ / 活性上昇 / 限定域突然変異 / ランダム突然変異 / 遺伝子工学 / 進化工学 / タンパク質工学 / 限定域変異 / ランダム変異 / 低温適応酵素 / 乳糖分解酵素 / 酵素活性 / 温度特性 / スクリーニング / ランダム変異法 |
研究概要 |
本研究では、21世紀型バイオテクノロジー創出の一環として、低温域(0-15℃)で積極的に高機能を発揮できる微生物もしくは個々の酵素の開発を目指した。目標へのアプローチとして、(1)自然界からの低温適応酵素生産菌の検索、(2)中温菌酵素からの実験進化による低温適応化の2つのアプローチが考えられる。 1.第1年目は(1)のアプローチを実施し、モデル酵素としてプロテアーゼとラクトース分解酵素を選び、南極大陸やバイカル湖、日本の各地からの湖水、川水、土壌等多数のサンプルを集め、低温適応酵素生産菌候補株(細菌)を検索した。検索法を効率化し、両酵素ともに数十株の候補から10℃で高活性を示すものが数株得られたが、高活性が低温域に特異的なものは見いだせなかった。 2.第2年目はアプローチ(2)に入り、代表的Bacillus属プロテアーゼの一つサチライシンをモデルに選び、新しいアイデアにより実験進化系を構築した。この系は活性低下の1次変異と活性上昇の2次変異からなり、大腸菌の宿主ベクター系で限定域ランダム変異と選択を行うところに特徴がある。約30株の進化株が得られ、そのうちの一つは、10℃(低温)を含む広温度域で野生型サシライシンの1.5倍のk_<cat>/Km値に進化していた。 3.第3年目は、前年度に得られた低温適応サチライシンよりさらに活性の向上した、あるいは異なったタイプの低温適応を示すサチライシンの創成を目指すべく、実験進化系の改良を行った。その結果、10℃において野生型に比べ約70%の活性向上を示すもの、野生型に対し低温で特異的に活性上昇を示す新しいタイプのものなどが続々と得られるようになり、本研究の目標をかなり達成した。前者の活性向上はKm値,k_<cat>値の両方の変化の寄与、後者の相対活性向上はとくにKm値変化の寄与によることが明らかになった。
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