研究課題/領域番号 |
04670214
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
神原 武 熊本大学, 医学部, 教授 (60040151)
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研究分担者 |
鶴田 潤二 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (20180060)
山本 哲郎 熊本大学, 医学部, 助教授 (60112405)
今村 隆寿 熊本大学, 医学部, 助手 (20176499)
松原 三郎 熊本大学, 医学部, 助手 (50239068)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 単球遊走因子 / 単球遊走阻止因子 / リンパ球遊走因子 / MCP-1 / IL-8 / C5由来因子 / 補体H因子由来因子 / 絨毛組織 / 関節液 / Tリンパ球遊走因子 / C4a |
研究概要 |
慢性関節リウマチの白血球浸潤機構解明のため、患者の滑膜組織と関節液の白血球遊走活性と同抑制活性を調べた。(1)単核球遊走因子について滑膜組織抽出液の単球遊走活性を、ボイデン・チャンバー法とポラリゼーションを法にて測定すると、強い活性があり、HPLCにて分子量約6万と、1.2万(MCF-12)の部に2分画された。後者は抗MCP-1抗体で活性が吸収され、サイトカインMCP-1であることが判明した。前者は単球特異的で多核球には遊走活性を持たず、SDS電気泳動で分子量4.5万(MCF-45)で、C5と共通抗原性があり、血清中に存在しトランスグルタミナーゼによりクロスリンクされて作られるものと一致した。(2)単球遊走抑制因子について、関節液中に補体C4由来の単球に特異的な遊走抑制因子を見いだし、その分子量及び免疫学的特性から、C4aと考えた。しかし1×10^<-14>Mという低濃度でも抑制活性を示すことから、この測定系中に活性の増幅機構があると推定し、ヒト末梢血単球、U937細胞、THP-1細胞をそれぞれC4a温置すると、上清に強力な単球遊走抑制活性が遊離された。この因子はゲル濾過法で分子量2万(MCIF-20)で、抗C4抗体を用いた吸着実験から、C4aと異なる分子であることを見いだした。(3)Tリンパ球遊走因子について、関節組織抽出液中に見いだされたTリンパ球遊走活性は、カラムで2分画され、分子量6.7万相当部分の活性はケモカイネシス活性を示し、分子量1.2万相当分画の活性(TCF-12)は、RAに特異的で、その殆どが抗IL-8抗体カラムで吸収された。この因子のT細胞subset特異性は見いだせなかった。 これらの成績は、難解な慢性関節リウマチの発祥機構解明に新しい方向性を示したものと考えられる。
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