研究課題/領域番号 |
04671048
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
愛場 庸雅 大阪市立大学, 医学部, 講師 (10192840)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 嗅上皮 / 感冒 / ウイルス / 微量金属 / 免疫組織化学 / 神経成長因子 / 加齢 / 再生 / 亜鉛 / パラインフルエンザ / 性ホルモン / 異常嗅感 / 神経成長因子(NGF) / 性差 |
研究概要 |
(1)嗅覚障害患者の臨床統計を調査し、感冒罹患後の嗅覚障害の特徴として、中年の女性に多いこと、異常嗅感症を伴う場合が多いこと、および嗅覚検査の傾向について明らかにし、嗅上皮機能、性ホルモンとの関連性を示唆した。 (2)感冒罹患後の嗅覚障害の原因ウイルスについて、その発症の季節による変動を調べ、上気道炎を起こすウイルスのうちでも、エンテロ、アデノ、パラインフルエンザなどが、原因として可能性が高い事をつきとめた。そこでこれらの内の幾種類かのウイルスの的を絞って、血清学的検索を行い、特にパラインフルンザ3型との関連性を指摘した。 (3)嗅覚障害患者の血中微量金属元素を調査し、その病態との関連性について検討し全体的な栄養バランスの重要性を確認した。嗅上皮性嗅覚障害患者について、亜鉛値の低い症例などで試みに硫酸亜鉛の内服療法を行ってみたところ、従来の治療法単独よりも良好な成績を得ることができた。 (4)神経成長因子 Nerve Growth Factor(NGF)及びそのreceptorのラット嗅上皮における存在とその分布を、免疫組織化学的手法を用いることによって明らかにし、嗅上皮の維持、再生におけるNGFの関与の可能性を明らかにした。NGFは中枢神経系の老化と密接な関連を有する物質とされているが、高齢の動物の嗅上皮においてもその存在を証明した。 (5)嗅上皮が加齢とともにその面積を減少してゆくのは、その辺縁部における嗅上皮の呼吸上皮化によるものであること、また高齢動物においては嗅細胞の再生能力の低下がみられることを明らかにした。
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