研究課題/領域番号 |
04671082
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 北里大学 (1992, 1994) 新潟大学 (1993) |
研究代表者 |
若倉 雅登 北里大学, 医学部, 助教授 (50137931)
宮川 修 (1993) 新潟大学, 歯学部, 助教授 (40018429)
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研究分担者 |
山本 昇 北里大学, 看護学部, 教授 (10050543)
川崎 いづみ 北里大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 視神経 / 網膜 / ミューラ細胞 / アミノアジピン酸 / 細胞内カルシウム濃度 / グルタミン酸受容体 / AMPA / kainate受容体 / 神経毒性アミノ酸 / ニューロン / Kainate受容体 / 過酸化水素 / チタン / 鋳造 / 埋没材 / 反応層 / 疲労 / アコースティックエミッション / optic nerve / glial cells / Muller cells / NMDA receptor / KA receptor / Calcium ion channel / excitotoxicity / optic neuropathy / グルタミン酸リセプター / 視神経傷害 / 網膜ニューロン / 網膜細胞培養 |
研究概要 |
まず視神経傷害後の網膜の挙動について文献的に検討した。その中で視神経傷害に際して網膜に障害性に作用する因子と再生促進因子とを考える場合、視神経を除去された網膜の培養系でみること、および網膜のグリアであるミューラ細胞と網膜ニューロンの相互作用に注目することは、非常に合理的な方法であることを認識させられた。家兎網膜よりミューラー細胞を我々により確立した方法で培養し、またこれに幼若ラットからの網膜を混合培養した。この混合培養細胞にグリア毒性を有するとされるアミノアジビン酸を作用させた時のミューラ細胞およびニューロンの挙動を調べた。形態変化などのほかfura-2を指示薬とした細胞内カルシウムイオン濃度測定によって、上記アミノ酸の各異性体の作用を調べ、これがグリアのみならずニューロンにも作用していることを明らかにした。一方このアミノ酸がミューラ細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させる機序につき、グルタミン酸受容体を介した応答ではないかと考え、同様の方法を用いつつ、グルタミン酸受容体アゴニスト、アンタゴニストによる応答を調べ、AMPA/kainate受容体が存在することを明らかにした。さらにこの受容体を介した応答の役割を調べるため、まず培養網膜ニューロンとミューラ細胞とで受容体の応答濃度の差に注目した。その結果ニューロンの方がミューラ細胞より低濃度のAMPAで応答することがわかった。また神経毒性を有するカイニン酸(500mM)に暴露した前後の網膜ニューロンとミューラ細胞の挙動も調べた。比較的高濃度のAMPAに対して応答する細胞がカイニン酸暴露群でより多かった。これらの結果よりミューラ細胞は、神経毒性アミノ酸障害に類似する網膜や視神経障害に際して、その防御にグルタミン酸受容体の存在および発現を介して、積極的に参加している可能性が強く示唆された。
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