研究課題/領域番号 |
04680319
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
八田 明夫 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (40172928)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 地学教育 / 理科教育 / 実験・観察 / 有孔虫 / 現生有孔虫 / 化石有孔虫 / 星砂 / 教材化 / 理学教育 / 生徒の実験観察 / 現在有孔虫 / 有孔虫化石 |
研究概要 |
本研究は理科教育において地域性の素材を教材化し、実験・観察を重視して直接経験をする中で基礎基本を学ぶと共に自然への親しみを深める学習活動を充実する為に、有孔虫化石についての基礎的な研究を行ったものである。本研究では有孔虫化石について教材化の可能な地域の教材化のための文献の検索・検討、地質調査、試料の処理方法などを研究すると共に生徒の活用が可能な属レベルの分類の為の試料を検討し、九州南部及び南西諸島の地質概略についてはその研究史をまとめた。平成4、5年度にわたり、宮崎市、西都市、竹島、種子島、口の島、中ノ島、悪石島、諏訪の瀬島、小宝島、宝島、奄美大島、喜界島、徳之島、与論島の有孔虫の採取と有孔虫を含む堆積物に適した分離方法の研究を行なった。その結果、宮崎層群、茎永層群、島尻層群のシルト岩は硫酸ナトリュウム法か過酸化水素法が適しており、茎永層群の硬質砂岩はボロン法以外には一軸圧縮で細かい亀裂を入れて取り出す以外に方法がないこと、上中層群の砂岩中の有孔虫は過酸化水素法が適していることなどが分かった。また、主な有孔虫の鑑定及び、内部構造の学習の意義について論じた。内部構造の学習の意義ではBaculogypsinoi-des spinosus YABE and HANZAWAやCalcarina gaudichaudii D'ORBIGNYで内部構造の連続写真を示して連続断面作成の技術を学ぶ理科教育的意義や興味関心を持てる内部構造であることを示し、トカラ列島の各島には現生種の星砂が含まれていることも明らかにした。トカラ列島で最も北の口の島にはCalcarinahispida BRADY群集が見つかりそこにはC.defrancii D'ORBIGNYやBaculogypsina sphaerulata(PARKER and JONES)も含まれていた。今回の調査域では大隈諸島の竹島からの星砂の産出が最も北に位置する産出地点である。竹島のAmphistegina lessoni-Marginopora vertebralis群集の中に若干のCalcarina defranciiD'ORBIGNYが含まれていた。
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