研究課題/領域番号 |
05270104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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研究分担者 |
関口 睦夫 福岡歯科大学, 生物学教室, 教授 (00037342)
山泉 克 熊本大学, 医学部, 教授 (70107093)
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
内海 博司 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (20025646)
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
松原 謙一 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (20037394)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
36,100千円 (直接経費: 36,100千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | DNA修復 / 遺伝子クローニング / 色素性乾皮症 / 光回復酵素 / X線構造解析 / ミスマッチ修復 / 遺伝子ターゲティング / ノックアウトマウス / p53蛋白質 / 発がん / 活性酸素 / 遺伝子ターゲッティング / モデルマウス / DNA結合 |
研究概要 |
本重点領域研究では、ヒトを主とする高等真核動物における遺伝情報維持の分子機構を解明し、その機構が個体の発生、分化、老化、がん化等にいかなる役割を果しているかを解明する事を目標とした。本領域の主な研究成果は以下のようにまとめられる。第1班:ピリミジンダイマーや(6-4)光産物を修復する光回復酵素遺伝子を、前核生物のみならずラットカンガル-、ショウジョウバエ、魚類などの真核生物からもクローニングした。そして、ヒト細胞にもこれらの光回復酵素遺伝子と高い相同性を示す遺伝子が存在する事を明かにした。色素性乾皮症A、C、G群遺伝子をクローニングし、ヌクレオチド除去修複の分子機構およびその分子病態の解明に貢献した。3つのDNA修復酵素の構造をX線結晶解析法により解明した。第2班:PCNAやDNAポリメラーゼ遺伝子の転写制御機構を解明した。ミスマッチ修復遺伝子MSH3遺伝子をクローニングし、造血器腫瘍細胞で発現の欠如や低下を認め、一部はRER陽性であった。活性酸素によるDNA傷害8-OH-Guaを修復する酵素活性が、酸化ストレス、喫煙、老化等により上昇する事を見いだした。第3班:XPAやXPG欠損マウス、O^6-メチルグアニン-DNAメチルトランスフェラーゼや8-oxo-dGTPase遺伝子欠損マウスを樹立した。RAD51欠損マウスは発生初期に死亡した。XPA欠損マウスでは、UVBにより高頻度に癌が発生する事が証明された。以上のように、新規のDNA修復遺伝子のクローニングとその解析、DNA修復酵素の高次構造解析、DNA修復遺伝子をノックアウトしたマウスの樹立と解析等、当初に予定した研究目標をほぼ達成できたと考えており、これらの成果の多くは、当該研究領域のさらなる進捗のための重要な基礎を築いたものと考えられる。
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