研究課題/領域番号 |
05451063
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
広川 禎秀 大阪市立大学, 文学部, 教授 (30047237)
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研究分担者 |
原田 敬一 仏教大学, 文学部, 助教授 (70238179)
植田 浩史 大阪市立大学, 経済研究所, 助教授 (10213357)
塚田 孝 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (60126125)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 都市諸階層 / 部落史 / 都市支配 / 民衆意識 / 中小企業史 / 下請制度 / 近代の大阪 / 都市名望家 |
研究概要 |
広川禎秀「近代都市大阪における諸階層、およびその生活実態と価値意識」は、このテーマに関わる研究活動の概要、史料収集と整理の概容、研究成果を示す発表論文を紹介した。塚田孝・大野祥子「鍵屋茂兵衛文書調査の中間報告」は、該文書の基本的性格と史料整理活動の内容を紹介した。その中で、この史料群は、内容からイエ関係、道修町関係、薬種仲買仲間関係に分かれるが、イエ関係史料が大半であること、この史料は、他の道修町町方史料や株仲間史料と総合させると、薬種仲買仲間の同職集住の空間をイエ・町・仲間という多元的・多層的な視角から分析することを可能にするものであることを論じた。広川禎秀「日本青年教師団とその史料について」は、日本青年教師団が新体制運動を下から支えた自発的運動であること、その展開と帰結を分析することは、新体制運動が大政翼賛会体制に収斂していく特質を国民意識と民衆統合の側面から解明するものとなることを論じた。また、この団体の歴史分析は、教育関係者の精神が戦前と戦後の間でいかなる断絶性と連続性を示すのかということの解明につながることを論じた。日本青年教師団の史料については、聞き取り調査と史料目録の概要を紹介し、該史料を収録した。植田浩史「戦時期下請制の展開」は、1943年夏以降の下請=協力工業政策の展開と企業系列化整備の実態を分析した。その中で、この政策は、従来の政策を現実的対応という形で修正し、発註工場の整理、発註工場を中心とし各段階の協力工場や協力工場外の中小工場の間での企業系列の整備、協力契約と協力会による問題処理をめざすものであったこと、しかし、この政策の実現は原材料・生産・労働力の諸条件により困難であったことを明らかにした。
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