研究課題/領域番号 |
05555085
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坪内 和夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30006283)
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研究分担者 |
益 一哉 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20157192)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1993年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | クーロンブロケード / トンネル接合 / シングルエレクトロン・トランジスタ / 選択成長 / Al / Al-CVD / シングルエレクトロントランジスタ / Al CVD |
研究概要 |
トンネル絶縁膜を介して形成された極微小容量におけるSingle Electron Tunneling現象は究極の「1電子スイッチ」への可能性を秘めている。従来、この現象は30K〜mKの極低温で観測されていたが、平面寸法10nmオーダーの極微小容量を再現良く形成できるならば、室温動作シングルエレクトロン・トランジスタの実現が可能である。本研究では、デジタル演算素子を目指したシングルエレクトロン・トランジスタを開発する。具体的には、申請者らが極微細加工技術として開発してきた「アトミックレジストプロセス」、「単結晶Al選択成長技術」を基礎として、(1)寄生容量を極力低減した300K〜77Kで動作するシングルエレクトロン・ボックス及びトランジスタ、(2)デジタル倫理回路の構成要素であるインバータ回路を開発する。 研究計画に沿って研究は進展し、最終年度においては、インバータ回路形式について検討を行った。シングルエレクトロン・ボックスを縦続接続した従来形のシングルエレクトロン・トランジスタは十分な増幅率を持たないので、抵抗負荷形や容量負荷形インバータでは、デジタル倫理回路用インバータとして充分な「レベル回復機能と増幅率」の確保が困難である。デジタル倫理回路動作に必要不可欠な「レベル回復機能と増幅率」を持った回路形式として、新しく回路的にフィードバック(帰還)のかかるフリップフロップ形のインバータ回路構成を提案した。この新しい帰還形インバータ回路の動作について計算機によるモンテカルロシミュレーションを用いて検討した結果、従来形インバータに比較し安定な動作を確認した。 以上最終年度において、シングルエレクトロン倫理回路を実現するための基本的なプロセス、デバイス、回路技術を確立した。
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