研究課題/領域番号 |
05558095
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 洋 東京大学, 薬学部, 教授 (00012625)
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研究分担者 |
松木 則夫 東京大学, 薬学部, 助教授 (70126168)
古川 照栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
木村 宏 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (40079736)
西川 克三 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10029960)
大村 裕 日本蔵器株式会社, 生物活性科学研究所, 最高顧問 (30019517)
阿部 和穂 東京大学, 薬学部, 助手 (60202660)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1994年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1993年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 記憶 / 学習 / 長期増強 / 神経栄養因子 / 神経生存 / 神経突起伸展 / グルタミン酸神経伝達 / 線維芽細胞成長因子 / FGF / 神経再生、生存 / 遺伝子発現 / FGF受容体 / 線芽細胞成長因子 / 神経再生・生存 / 記憶・学習 / 脳 |
研究概要 |
老化促進マウスでは記憶・学習が低下しているがコリンアセチル転移酵素の免疫染色を行うと中隔のコリン作動性神経の染色強度が低下していた。しかし、酸性FGFを生後3週間目から10ケ月令まで連続投与するとコリン作動性神経のレベルが対照群と同等レベルまで回復していた。老化促進モデルマウスに酸性FGFのフラグメントを連続投与すると、受動的回避学習・水迷路学習の遂行能力が回復した。摘出海馬切片のシャファー側枝をテタヌス刺激するとCA1野から長期増強現象が記録されるが同じ酸性FGFのフラグメントはこの長期増強を増大させた。ラットを麻酔し海馬部分にマイクロダイアリシスプローブを装着して脱分極刺激によるグルタミン酸遊離を解析した。塩基性FGFは脱分極刺激によるグルタミン酸遊離を有意に抑制した。フルオロ酢酸を用いてグリア細胞の機能を抑えておくとこの抑制が消失するので、塩基性FGFはグリア細胞に作用してグリア細胞へのグルタミン酸取り込みを促進することが示唆された。培養海馬神経細胞にパッチクランプ法を適用してグルタミン酸反応に対する塩基性FGFの作用を検討したところ、GABA神経伝達に対してシナプス前促進とシナプス後抑制の二相性の作用があることが明らかになった。小脳顆粒細胞を高カリウム液中で培養し、低カリウム液にするとアポトーシス様の細胞死が観察される。しかし、塩基性FGFを共存させておくとこの細胞傷害が抑制され、塩基性FGFには神経細胞のアポトーシスを抑制する作用があることが明らかになった。
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