研究課題/領域番号 |
05640681
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
|
研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
原 博一 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (50142287)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 流液分析法 / イオン選択性電極 / 塩化物イオン / pH ISFET / 応答速度 / 高速分析法 / 電位差分析法 / 硝酸イオン / ISFET |
研究概要 |
本研究においては、まず塩化物イオンセンサーを用いた高速電位差分析システムの開発を行った。最初に開発したシステムは、回転数の速いローラーポンプによって送液を高速化すること、試料溶液と標準溶液とを電磁弁により交互に切り替えること、の2つが特徴であり、1試料あたりの測定時間を10^<-2>Mから10^<-5>Mの濃度範囲において1.2-1.3秒にまで短縮できたが、目標とする1秒以内には及ばないため、さらに改良型のシステムを開発した。このシステムでは、密閉型フローセルを用いてアスピレータにより送液と排液とを行ったことと、試料溶液と洗浄液とを交互に切り替える、いわゆる交互洗浄方式を採用したことによって、100倍程度の濃度範囲なら1試料あたり平均して1s以内で分析できることを明らかにした。次に、電界効果型トランジスター(ISFET)を用いて新規硝酸イオンセンサーの開発に取り組み、バソクプロイン銅(I)硝酸塩をイオン交換体とし、ドコサノールを主要成分とする固体溶媒をマトリックスとした場合に、感度および塩化物イオンに対する選択性のすぐれたセンサーの開発に成功した。また、このセンサーは作成が極めて容易であるという特徴がある。更に、pHの高速測定を可能にする目的で、酸化タンタルの皮膜をもつpH-ISFETを用いて、その動的応答特性を調べた。応答速度に影響を与える可能性のある因子として、流速、pH変化の方向、切り替え時の電磁弁の状態、センサー表面の溶液に対する方向の4つを選び、その影響を検討したがいずれも応答速度t95%は0.25‐0.3sの間にあり、これらの因子の影響は小さいことがわかった。また本装置によって得られた応答速度は従来の説(1msないしそれ以下)と比べてはるかに遅いことがわかった。その原因については今後検討する必要がある。
|