研究課題/領域番号 |
05671002
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
舟橋 啓臣 (船橋 啓臣) 名古屋大学, 医学部, 講師 (50135357)
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研究分担者 |
諸橋 憲一郎 九州大学, 医学部, 助手 (30183114)
今井 常夫 名古屋大学, 医学部, 助手 (80252245)
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (80174308)
高木 弘 名古屋大学, 医学部, 教授 (70154755)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ACTH-receptor / Transcription factors / Adrenocortical tumor / ACTH / 副腎腫瘍 / 核内転写調節因子 / Ad4BP / ACTH receptor / チトクロームP450 / クッシング症候群 / 原発性アルドステロン症 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
最終年度研究成果のまとめ 1.ラット副腎におけるステロイド合成酵素P450遺伝子の転写調節因子(Ad4BP,NGF-IB,COUP-TF)のACTHによる発現調節 Wistar系雄ラットにデキサメサゾンを腹腔内投与してACTHの分泌を抑制した後、ACTH1-24を腹腔内投与した。経時的にラットを屠殺、副腎を摘出し、total RNAを抽出してノーザンブロット法により各種mRNAの変化を検討した。Ad4BP mRNAは、デキサメサゾン及びACTH投与によって変化しなかった。一方、NGFI-B mRNAは、ACTH刺激30分後より発現し、60分をピークに消失したが、COUP-TF mRNAは,NGFI-B mRNAに遅れ、60分後より発現し、その発現は180分後まで認められた。以上の結果、ACTHの作用は、ステロイド合成酵素P450遺伝子の転写調節因子の変動を介して発揮されることが明らかとなった。 2.副腎皮質腫瘍におけるAd4BP、ACTH-Receptor(R)の遺伝子発現 クッシング症候群を呈した2例の手術時に摘出された副腎皮質腫瘍とそれに附随する非腫瘍部の組織を用いて検討を行った。非腫瘍部でのACTH-R mRNAの発現は低かったが、腫瘍部では、ACTHの分泌が抑制されているにもかかわらず、過剰な発現が認められた。ラットを用いた昨年の検討から、ACTHは、その受容体mRNAを増加させることが明らかにされたため、非腫瘍部でのACTH-RmRNAの発現抑制は、ACTHの分泌抑制を反映しているものと考えられた。一方、腫瘍部のACTH-RmRNAの過剰発現は、腫瘍におけるACTHによる受容体遺伝子発現調節の異常を示唆し、機能性副腎皮質腫瘍の発症に関わっている可能性が示唆された。一方、Ad4BPmRNAは、腫瘍部、非腫瘍部ともに発現しており、遺伝子レベルでの差はなかった。
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