研究課題/領域番号 |
05680386
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30214191)
|
研究分担者 |
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60242012)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | プラズマ合体 / 逆転磁界配位 / FRC低速生成 / 磁気リコネクション / スフェロマック / 平衡遷移 / イオン異常加熱 / 逆転磁界配位低速生成 |
研究概要 |
最終年度は200eVに達する高温領域のプラズマ合体実験に成功し、磁気エネルギーから熱エネルギーへの変換機構効果による低ベータ無力磁界配位から高ベータ逆転磁界配位への平衡遷移機構の解明を完成した互いに逆向きのトロイダル磁界を有するスフェロマック2個を合体させてFRCを生成すると、"く"の字型に引き延ばされた磁力線が粒子と共に運動し、トロイダル磁気エネルギーが解放されると同時にプラズマイオンを最大15km/secまで加速、イオン温度も選択的に200eVまで急加熱され、熱エネルギーへの変換が起こることが判明した。この加熱はバルクのアウトフローがイオン粘性を介してイオン選択加熱を70%を超える効率で引き起こしたもので、この変換効果が平衡遷移を引き起こすことが判明した。平衡遷移の条件としては、合体プラズマの総磁気ヘリシティ‥と総磁気エネルギーの比がある磁界値以下の時、ベータ値の上昇によってキンクモードの発生が抑制されて、その間に磁気エネルギーと熱エネルギーが釣り合った安定なFRC平衡が成立することが明らかになった。その比がある値以上の時は逆にn=2モードの成長がポロイダル磁束からトロイダル磁束への磁束変換(ダイナモ)現象が引き起こして、通常のテーラーの磁気エネルギー極小状態(無力磁界配位)に緩和することが判明した。また、本合体生成法に変流器コイルによる電流駆動を組み合わせた結果、2.7倍までの範囲のFRCの磁束増倍とさらなる加熱が達成できた。以上、FRC合体生成時における低ベータ無力磁界配位から高ベータFRCへの平衡遷移メカニズムとその遷移条件が明らかになった。また、本手法による効率70%を超えるイオンの急速加熱特性、さらに変流器コイルによる磁束増倍と加熱は、将来大型のFRCを低速、高効率に生成し、追加熱するために有効であることが明らかになった。
|