研究課題
特別研究員奨励費
1)尿路上皮癌におけるシスプラチン(CDDP)耐性機序の克服(a)Galectin-7発現によるCDDP感受性亢進の分子機序の解明我々は、尿路上皮癌においてgalectin-7の発現誘導が酸化ストレスの蓄積を介してJNK-Bax-mitochondria経路の活性化を惹起しCDDPの感受性を亢進することを同定し、今後新たな分子標的となりうる可能性を見出した。(b)尿路上皮癌におけるp21 target therapyの確立我々は、欧米で抗凝固剤として臨床応用されているDicoumarolや東洋医学で古くから用いられていたtriptolideがp53野生型尿路性器癌においてCDDPの殺細胞効果を増強することを見出した。その機序として、両薬剤がp53-p21経路を介した細胞周期停止機構を阻害し、その結果JNKを活性化することでmitochondriaを介したapoptosisを誘導することを解明した。2)膀胱癌発癌・治療抵抗性に関する網羅的遺伝子解析浸潤性膀胱腫瘍サンプルからCGH array cDNA microarrayを行うことで、尿路上皮癌発癌機構・抗癌剤感受性に関連する因子の同定を試みた。この結果、多発性表在性尿路上皮癌発癌機構における遺伝子変異の発生機構に関する発表を行った。また、抗癌剤耐性機序に関しては酸化ストレス関連遺伝子群の変化に着目した研究を引き続き継続する予定である。
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