研究課題/領域番号 |
06453155
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
城田 靖彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90029091)
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研究分担者 |
中野 英之 大阪大学, 工学部, 助手 (00222167)
野間 直樹 大阪大学, 工学部, 助手 (70208388)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1994年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | オリゴチオフェン / 光電変換素子 / 電気化学的ド-ピング / 導電性 / 共役鎖長 / ビニル型高分子 / ラジカルカチオン塩 / エレクトロクロミックデバイス / 光・電子機能 / 光電変換デバイス |
研究概要 |
本研究では、構造を制御したπ電子共役系オリゴマーおよびそれらを側鎖に有する新規高分子を研究対象として、それらの光・電子物性の解明と機能性材料への応用を検討し、以下のような興味ある結果を得た。 1.オリゴチオフェンの電子物性を共役鎖長と相関させて明らかにすることを目的として、両末端チオフェン環のα位をエチル基で置換したチオフェン4量体および5量体の電気化学的ド-ピングを行い、得られるラジカルカチオン塩の電導度について検討した。その結果、得られるラジカルカチオン塩の組成と電導度が両者の間で著しく異なることを見いだした。 2.新しい光電変換用有機材料の開発を目指して、p型半導体としてチオフェン5量体、7量体および8量体、n型半導体としてペリレン顔料を用いてpnヘテロ接合型光電変換素子を作製し、その特性を検討した。その結果、これらのオリゴチオフェンが光電変換用有機p型半導体として有望な材料であることを明らかにした。 3.オリゴチオフェンに基づく優れた光・電子機能にフィルム形成能および耐久性を付与した新規な高分子の開発を目指して、チオフェン3〜6量体を側鎖に有する新規ビニル型高分子を合成に成功した。側鎖オリゴチオフェンの共役鎖長が長くなるに従って、電気化学的ド-ピングに基づく高分子の電導度は高くなり、チオフェン6量体を有する高分子(ド-ピング率:94%)は、室温電導度10^<-4>Scm^<-1>の値を示すことを明らかにした。合成に成功した新規高分子は、可逆で鮮明な色彩変化を示し、これらの高分子が新しい一群のエレクトロクロミック材料として機能することを見いだした。
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