研究課題/領域番号 |
06555222
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 宮城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
桑原 孝夫 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (10178155)
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研究分担者 |
千葉 元信 宮城工業高等専門学校, 総合科学系(文科), 教授 (80259796)
小野 尭之 宮城工業高等専門学校, 総合科学系(理数科), 教授 (30005342)
矢澤 彬 宮城工業高等専門学校, 校長 (30006019)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 金属イオン / 藻類 / 通液抵抗 / 吸着剤 / FTIRスペクトル / 溶離操作 / 環境 / セレン / ヒ素 / 鉄 / アルミニウム / 吸着 / マンガン / 希土類 / FTIR / 赤外線スペクトル |
研究概要 |
1.藻類粉末充填層カラムを用いた金属イオンの連続吸着・溶離の研究 銅、ニッケル、カドミウムのように、陽イオンとして存在すると思われるコモンメタルイオンは、5〜7という中性付近のpHにおいて充填層に吸着され、pH2程度の弱酸性において良好に溶離された。したがって、吸着時と溶離時の液量比を大きくすることにより、たとえば12ppmという低濃度の金属イオン含有水溶液から、1000ppm以上の金属イオン濃度を有する濃縮水溶液を得ることができ、この水溶液から電解採取法によって電着金属を得ることができた。しかし、コンブやワカメのように、中性水溶液中で液全体をきわめて粘稠にするような藻類粉末充填層カラムは、通液抵抗増大のため、短時間のうちに連続通液ができない状態になる。これに対する対策として、藻類粉末、あるいはこれに少量のアルギン酸塩粉末を混合した粉末を水と共にペースト状に練ったものを、塩化カルシウム水溶液中にノズルを通して押し出すことによる凝固吸着剤の製造方法を開発し、これによって通液抵抗問題を解決した。藻類からなる吸着剤を用いた場合、イオン交換樹脂を用いた場合に比し、溶離操作がひじょうにマイルドな条件で達成できる。すなわち、溶離操作中の鉱酸使用量が少なくてすむので、環境にやさしい吸着剤といえる。 2.藻類粉末による金属イオン吸着とFTIRスペクトルについて FTIRにより、藻類を、セルロースやアルギン酸を多量に含有するものと、蛋白質を多量に含有するものに、大別することができた。また、前者をpH2付近の弱酸性水溶液に接触させた場合には、1730cm^<-1>付近に新たな吸収が認められた。これは、藻類に含まれているCOOR部分構造に関して、変化が起こっていることが検知されたものと思われる。金属イオン吸着そのものによるIRスペクトル変化については、未だ検知されていない。
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