研究課題/領域番号 |
06650474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
井上 勝裕 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (00150516)
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研究分担者 |
前田 誠 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (00274556)
熊丸 耕介 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (30037949)
今井 純 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (50243986)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 脳波 / 睡眠脳波ステージ / 生体活性レベル / 事象関連電位 / 視覚誘発電位 / システム同定 / 信号処理 / 確率システム / 聴覚誘発電位 / 睡眠ステージ / ニューラルネット |
研究概要 |
本研究では、脳波情報処理に基づく、睡眠レベル、覚醒レベルを含めた生体活性レベルの識別同定手法を確立することを目的として、 1.波形認識法による睡眠脳波ステージ自動判定システムの構築 2.脳波発生機構のモデリングに基づく睡眠レベルの特徴抽出 3.ニューラルネットワーク・モデルに関する検討 4.覚醒時脳波データ採取システムとしての選択反応実験システムの開発と実験 5.生体活性レベルの特徴量としての非定常性の定量的抽出法に関する検討 等に関して研究を進め、1.に関しては、約80%程度の精度を持つシステムの構築を行い、2.に関しては、多値入力を推定可能な推定アルゴリズムを構築するとともに、そのアルゴリズムを適用して推定した入力インパルス系列の振幅遷移確率に脳波波形パタンの差異を表す情報が含まれていることを明らかにし、3.に関しては、ニューラルネットを予測器と利用し、脳波波形パタンのうちの代表的波形パタンであるα波、δ波、低振幅速波を、出力の無限大ノルムをとることによって識別可能であることを確認した。4.に関しては、2種類の刺激(2種類の色、あるいは2種類の文字パタン)をランダムに発生し、その応答脳波波形を採取するシステムを構築し、実験を行った。その結果、刺激提示による脳波パタンの変動によって覚醒レベルの低下を抽出できる可能性を明らかにした。更に、単一試行データのパタン識別を試みたが、精度の良い識別は困難であった。これは、刺激パタン消去後300ミリ秒後に現れる陽性ピークが標的刺激・非標的刺激の有無に関係なく存在することによるものと思われ、刺激提示時間や処理データ長に関する詳細な検討が必要であることを確認した。5.に関しては、時間・周波数情報をあわせ持つ離散ウェーブレット変換、連続ウェーブレット変換を利用して脳波波形の特徴抽出や識別を試み、0.5秒の時間分離能で識別可能であること、つまりこの時間分解能で時系列データのセグメンテーションが可能であることを確認した。このことは定常状態の遷移過程が観測可能であることを示唆しており、今後更に検討を進めていきたいと考えている。
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