研究課題/領域番号 |
06670706
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
横田 充弘 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50201851)
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研究分担者 |
祖父江 俊和 名古屋大学, 医学部, 医員
平井 真理 名古屋大学, 医学部, 助手 (90242875)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 拡張型心筋症 / 心筋エネルギー効率 / 左室圧-容積関係 / 強心薬 / 左室-動脈連関 / 心筋酸素消費量 / 機械的効率 / うっ血性心不全 / 不全心 / 肥大心 / 機械的エネルギー効率 / 非閉塞性肥大型心筋症 / 局所エネルギー効率 |
研究概要 |
拡張型心筋症は、進行性に心機能を悪化させる、予後不良の疾患である。本疾患の臨床上の問題点は、あらゆる治療に抵抗性であり、特に末期患者に必要不可欠と考えられてきた強心薬が予後を改善しない点である。これまで、病態生理、血行動態に関する様々な研究がなされてきたが、心筋のエネルギー効率の観点から、本疾患の病態を詳細に検討した報告はない。 本研究では、拡張型心筋症に起因する不全心において、左室圧-容積関係を用いて、左室-動脈連関とエネルギー効率の関連を明らかにし、それらに及ぼす3種類の強心薬(ドブタミン、PDE阻害薬であるMS-857、PDE阻害作用とKチャンネル阻害作用を有するOPC-18790)の影響を検討した。 【対象及び方法】 拡張型心筋症33例を対象として、左室圧及び容積は、カテ先マノメーターを装着したコンダクタンス・カテーテルを用いて測定した。心筋酸素消費量(MVO2)は冠静脈洞内に留置したWebsterカテーテルを用いて、冠静脈洞血流量を測定し、冠静脈洞血流量と冠動静脈血酸素含有量較差の積として算出した。左室収納末期圧-容積関係はFogartyカテーテルを下大静脈内で拡張させ、一過性に前負荷を軽減させて求めた。尚、全症例より文書による同意を得て、本研究を行った。 【結論】 1.拡張型心筋症患者の左室-動脈連関は、至適条件から隔たっており、左心機能は、機械的にもエネルギー効率の観点からも、極めて低下していることが示された。 2.ドブタミン、MS-857、OPC-18790は左室-動脈連関を改善し、左室仕事効率を増大させたが、至適条件には至らしめなかった。 3.拡張型心筋症に起因する不全心において、心筋酸素利用は、機械的効率を一定に保つべく、調節を受けていることが示唆された。
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