1.C型四元数部分多様体の分類については、E_7による対角化定理の証明を3通り得た。(現在、プレプリント準備中)3通り目で用いられたexp写像の公式は、最初数式処理ソフトMATHEMATICAを使って、大体の形が予想された。その際、非結合性をうまく組み込むことができなかったので最後は、手計算によって結果を訂正する必要があった。そのため、MAPLE及びそれが動くDOS-V型コンピュータを購入して、手計算なしで済むようにケーリー代数の計算をプログラムすることを現在研究している。また、対角化定理を用いてC型四元数部分多様体を完全に分類する問題も残っている。 2.四元数ケーラー多様体の分類については、完備でスカラー曲率正なものは四元数対称空間(Wolf space)であることが証明された。(現在、投稿中)これは、以前の不充分な証明を、泊、C.LeBrun、竹内勝の各氏による指摘に基づいて、新たな視点(複素多様体論、微分方程式論)から証明を見直して訂正することができたものである。スカラー曲率が負なものや零なものについては、分類は分っていない。
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