研究課題/領域番号 |
06J11069
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北大学 (2007) 東京大学 (2006) |
研究代表者 |
岡野 健太郎 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ヤタケマイシン / ディクティオデンドリン / 芳香族アミノ化反応 / DNAアルキル化 / テロメラーゼ阻害活性 / 有機合成 / 天然物の全合成 / 抗腫瘍活性 / アミノ化反応 |
研究概要 |
申請者は当研究室で開発された芳香族アミノ化反応を鍵反応として本化合物の合成研究を行うことで、これまで困難であった複雑な構造を有する含窒素環状化合物に対する一般性の高い新規合成法を確立できると考えている。前年度の研究成果として、強力なDNAアルキル化能を持つグラムスケールにてヤタケマイシンの全合成を達成している。本年度は、ヤタケマイシンの合成研究で得られた知見をもとに、海産性の天然物として初めてテロメラーゼ阻害活性(IC_<100>=50μM)を示すディクティオデンドリン類の合成研究を行った。本化合物群は二つの窒素原子を含む高度に置換された芳香環を有しており、これらが非常に電子豊富であることから、古典的な手法では合成がきわめて困難である。まずはディクティオデンドリン類全てに共通する4環性コア骨格の構築を当面の目標とした。100グラムスケールにて容易に調製可能なトリハロベンゼンから3工程で得られるスルホンアミドに対し、芳香族アミノ化反応が片方のプロモ基を完全に保持したまま、ほぼ定量的に進行することを見いだした。ここから、残されたブロモ基を足がかりとして種々のクロスカップリング反応を検討した結果、インドリン骨格を含む基質の場合は全く反応が進行しなかったが、インドール骨格へ酸化された基質を用いると望みのビアリール体を合成できた。また、続くアジドの熱分解も最適化は行っていないものの中程度の収率で4環性コア骨格を構築することに成功した。今後は残されたパラアニシル基の導入を経て全合成が達成できるものと考えている。
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