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接続助詞の関係的意味に基づく日本語談話理解システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07221206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関横浜国立大学

研究代表者

中川 裕志  横浜国立大学, 工学部, 教授 (20134893)

研究分担者 森 辰則  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70212264)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード日本語 / 複文 / 自然言語処理 / 因果関係 / 意味論 / 語用論 / 会話 / 話し言葉
研究概要

本年度は、昨年度までの行なってきた因果関係を表す複文の意味理解の研究の発展的展開として、1)述語の意味を利用する複文の意味理解、2)話し言葉談話において因果関係を表す部分を認識する方法、について検討し下記の成果を挙げた。
1)については、引続き従属節と主節の主語などの間の指示対象の一致、不一致を推定する方法を検討し、実際の小説から収集した「ので」接続の複文約200文に適用して評価した。昨年までの視点表現など語用論は全体の約20%の複文に適用可能であり、そのうち95%で正しい結果を推定した。本年度は、IPAL動詞、形容詞辞書の意味分類を利用し、主語の一致、不一致が主節と従属節の述語の意味分類の組合せに依存する場合を定式化した。例えば、従属節が「言う」などの言語活動だと主語は不一致になるなどという観察を得た。これらを総合すると、全体の72%が意味分類による推定方法が適用可能であり、そのうち90%は正しく予測できた。これらをまとめると、全体としては、75%の文で主語の一致、不一致に関して正しい推定ができるようになった。自然言語処理技術の現状から見ると、これは非常に高い推定率である。これに辞書や常識知識の強化を加えれば、将来人間なみの複文認識が可能であることが伺われる。なお、このような考え方に基づき制約解消メカニズムを応用した複文理解システムも試作した。
2)については、約2000発話からなる自由会話のコーパスを作成し、それについて以下の分析を行なった。すなわち「だって」「だから」という接続詞が使われた発話に関して、その発話と因果関係で結ばれる発話を探索する方法を提案した。この方法は、因果関係にある文が同一の話し手によって発話されている場合は90%以上の割合で正しく探索できた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中川裕志: "日本語複文における-貫性-動機と視点-" 認知科学. 2-2. 61-76 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中川裕志: "「ので」「のに」接続の複文の語用論的分析" 認知科学. 2-3. 81-90 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中川裕志: "複文の意味論-因果関係を表す接続助詞を手掛りに-" 月刊「言語」. 24-11. 46-53 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 西沢信一郎,中川裕志: "Coveterence Analysis for Japanese Complex Sentences" Proceedings of NLPRS'95. 1. 284-289 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中川裕志: "順接複文における主語の共参照関係の分析" 自然言語処理. 3. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 西沢信一郎,中川裕志: "接続助詞「ので」による順接複文の共参照関係の解析" 人工知能学会誌. 11-4. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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