研究課題/領域番号 |
07407024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉置 邦彦 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (30010432)
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研究分担者 |
八坂 なみ 帝京大学, 医学部・溝口病院, 助手 (00220129)
朝比奈 昭彦 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50202601)
中村 晃一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60175502)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
33,300千円 (直接経費: 33,300千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1995年度: 24,900千円 (直接経費: 24,900千円)
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キーワード | 胎仔付着 / 胸腺外分化 / ル-クトランスジェニックマウス / サイトカイン / ラレゲルハンス細胞 / T細胞 / 皮膚T細胞リンパ腱 / アトピー性皮膚炎 / マウス胎仔皮膚 / RAG-1,2 / 接着分子 / ケラチノサイト / ランゲルハンス細胞 / 皮膚 / マウス |
研究概要 |
本研究においてはDermal Thyrl^+ dendritic cell(DC)の存在を明らかにし、それを軸にし皮膚におけるT細胞の発生学的検討、皮膚とくにケラチノサイト(KL)のサイトカイン産生に関する研究、CLAの皮膚での発現、ランゲルハンス細胞(LCI_h)関係について検討した。以下に、それぞれのまとめを述べる。1)マウス真皮に見出された新しいT細胞について.Dermal Thyrl^+DCは樹状の形態をとるT細胞であり、少なくともその一部はγδTCRあるいはV_<r3>TCRを発現していることが明らかにされた。2)マウス胎仔皮膚におけるT細胞の検討.マウス胎仔皮膚ではT細胞が存在し、変化すること、これらは胎仔胸腺のT細胞とは異なることが示され、さらに胎仔皮膚において胸腺外T細胞分化が行なわれている可能性が示唆された。また胎仔皮膚は幼若マイロファージが存在することも明らかにされた。3)ル-クトランスジェニック(tg)マウス皮膚の検討.ル-クtgマウスでは皮膚炎が自然発症する。このマウス皮膚へ浸濶するT細胞について検討を加えた。表示真皮にaiphaβT細胞、γδT細胞が浮濶することが示された。これは胎仔期に認められたT細胞がル-クの過剰発現によって増加し、皮膚炎をきたすことが考えられた。4)皮膚におけるサイトカインの検討.KCが多数のサイトカインを産生していることが知られている。胎仔皮膚におけるサイトカインプロフィルを検討した。またLCとKC由来のサイトカインの関係についても検討を行なった。最近LCをpurifyする方法が確立できたので、purifyしたLCを用いた検討も行なっている。 これら本研究を通して、マウス皮膚において胎仔期にT細胞が胸腺外分化をしている可能性が示唆されたと考えている。この胸腺外分化には皮膚におけるサイトカイン、ラレゲルハンス細胞などの樹状細胞が関与していることが考えられ、今後明らかにする必要があると考えられた。これらによって皮膚のT細胞リンパ腱や、幼児より発症するアトピー性皮膚炎の発症機構に新しい視点を加えうるものと考えている。
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