研究課題/領域番号 |
07455327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯島 信司 名古屋大学, 工学部, 教授 (00168056)
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研究分担者 |
三宅 克英 名古屋大学, 工学部, 助手 (90252254)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | sialic acid / selectin / microbial production / sugar technology / metastasis / phage / suger technology |
研究概要 |
近年,複合糖質に関する研究の急速な進展により、糖鎖が担う生物学的機能の重要性が認識されつつある。本研究は糖鎖工学にブレークスルーをもたらすべく、重篤な病気の治療に重要なオリゴシアル酸などシアル酸含有糖鎖を微生物により大量生産することをめざした。 シアル酸オリゴマーの生産について、ポリシアル酸を分解するファージを数株発見し、シアル酸オリゴマー(2糖〜6糖)を作る基質特異性の違う酵素数種を同定した。これらのファージのうち数種は、電子顕微鏡観察からポリシアル酸分解酵素を持つファージとしてはまったく新しいものであることが判明した。また、これらの酵素は基質特異性、生産物という観点からも新規であった。またこれらの酵素のうちポリシアル酸をダイマーまで分解する酵素の部分精製を試みた。この酵素はオクチルグルコースなどの介面活性剤で安定され、その分子量は90kDであった。そこでこの酵素の遺伝子をクローン化し大腸菌で大量生産し、精製し抗体を作製した。一方、ウイルスが感染した菌はファージの構成成分としてではなく、培地中に大量のシアリダーゼを生産することも発見しこの酵素を精製した。抗原、抗体反応によりこれら3種の酵素は分子量90kDでまったく同一のものであることを見出した。 一方、連鎖球菌の生産するシアリルルイス糖鎖のアナログ(シアリル乳糖)については部分精製を行い、複数のガン細胞と血管内皮細胞の接着を阻害することを見出した。さらにフラボバクテリウムのβ-ガラクトシダーゼを精製し、この酵素により連鎖球菌糖鎖を部分分解するとシアリル乳糖のオリゴマーが生産できることを見出した。
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