研究課題/領域番号 |
07455356
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中澄 博行 (中澄. 博行) 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00109878)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | ゾル-ゲル法 / フォトクロミック色素 / 蛍光色素 / 超微粒子分散 / 水晶振動子 / アルコールセンサー / 機能性色素 / 有機一無機複合薄膜 / スピロナフトオキサジン / 光安定性 / 蛍光ゲル薄膜 / フォトクロミックゲル薄膜 / スピロベンゾピラン / ペリレン系蛍光色素 / 光感光性ゲル薄膜 / スクアリリム色素 / 二色性比 / マラカイドグリーンロイコシアニド |
研究概要 |
有機一無機複合機能薄膜の作製を目的として、はじめに、ゾル-ゲル法で作製される着色ゲル薄膜の成膜方法や機能性色素の総括を行った。次に、機能性色素であるフォトクロミック色素、蛍光有機色素をゾル-ゲル法で作製されるゲル薄膜にドープし、その基本特性や機能特性について測定し、ゲル組成による種々の機能特性への影響について検討した。また、有機の官能基で修飾したアルコキシシランから成膜されるゲル膜を利用したセンサーについても検討し、以下の結果が得られた。 1.ゾル-ゲル法で作製されるシリケート系ゲル薄膜の着色のためには、有機染料や顔料を用い、有機染料の場合にはその基本骨格は、カチオン性であること、有機顔料の場合には、ゾル液に有機顔料が超微粒子分散することが必要であることが分かった。 2.フォトクロミックゲル膜として、スピロベンゾピランやスピロナフトオキサジンの超微粒子分散液やマラカイトグリーンロイコシアニドを用いたゲル膜を成膜し、その基本特性を明らかにした。その結果、フォトクロミックゲル薄膜中でのスピロベンゾピランやスピロナフトオキサジンでの発色種は、ゾル液の反応時間が長くなるにつれて、安定化し、また、発消色の繰り返し特性も、ゾル液の反応時間が長くなるにつれて向上することが明らかとなった。 3.使用した6種類の蛍光色素の中で、ペリレン系蛍光色素がゲル膜中で最も優れた光安定性を示すことが明らかとなった。また、蛍光ゲル膜中での超微粒子分散色素の蛍光寿命は、溶液中とほぼ同様の蛍光寿命を有し、ゲル膜中に色素が均一に分散し、ゲル膜中の色素の蛍光量子収率は、ゲルマトリックスの影響を強く受けることが明らかとなった。 4.水晶振動子上にゾル-ゲル法でゲル膜を作製したガスセンサーは、水一アルコール混合ガスに応答性を示し、過渡応答波形解析からのパターン認識でアルコールの組成比の判別が可能であることを見出した。 以上の成果ならびに関連結果は、すでに論文、総説等12報と口頭発表15件で公表した。
|