研究課題/領域番号 |
07457535
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渡辺 和夫 千葉大学, 薬学部, 教授 (80019124)
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研究分担者 |
土屋 静子 千葉大学, 薬学部, 助手 (60241973)
堀江 俊治 千葉大学, 薬学部, 講師 (50209285)
矢野 眞吾 千葉大学, 薬学部, 教授 (90009655)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 胃潰瘍 / 幽門洞潰瘍 / 潰瘍治療薬 / ヘリコバクター・ピロリ / 胃粘膜防御系 / 活性酸素 / グルタミン酸受容体 / エンテロクロマフィン様細胞 / 実験潰瘍 / 幽門洞 / カプサイシン / GABA / 胃幽門洞 / 胃粘膜保護作用 / 胃酸分泌 / 胃粘膜血流 / ヘリコバクター ピロリ / 2-デオキシ-D-グルコース |
研究概要 |
1.ラットの胃幽門洞潰瘍病態モデルの確立:研究企画の段階で既に一部成功していた幽門洞潰瘍の発生条件を更に吟味し、簡便で確実な方法を確立した。即ち、旧法では3種の薬物の併用で潰瘍を作成したが、今回は制限摂食と塩酸の経口投与で、幽門洞全体に及ぶ顕著な病態を発生させることに成功した。この潰瘍の発生には酸素ラジカルや胃粘膜の血流低下が関与すること、及び内因性胃酸分泌が関与することを示した。 2.胃潰瘍の発生における Helicobacter pylori の関与:ピロリ菌の特徴であるウレアーゼ及びその作用で発生するアンモニアに着目した研究を行った。微量のアンモニア摂取は幽門洞潰瘍の治癒を遅延させた。ピロリ菌の増殖に対して、各種の市販潰瘍治療薬は顕著な制菌作用を示した。特に胃内に近い pH 領域で作用が強く、スクラルファートが特に強力で、ウレ-ゼに対し気質競合型の阻害を示した。 3.カプサイシン感受性神経と粘膜防御系:カプサイシン感受性神経を破壊したラットでは幽門洞潰瘍が顕著に悪化することを見出した。この現象には、胃粘膜血流の低下、胃酸分泌の亢進関与することを証明した。 4.非コリン・非アドレナリン作動性(NANC)神経と胃機能:迷走神経刺激によるマウス胃の平滑筋弛緩はNANC神経によることを証明した。またNANC神経の伝達物質である一酸化窒素が幽門洞潰瘍の発生と悪化、及び胃酸分泌の中枢性調節への関与を立証した。 5.胃エンテロクロマフィン細胞の機能的役割:マウス摘出胃の胃酸分泌において、迷走神経刺激の伝達に標記の細胞が決定的に重要な役割を果たしており、この機能に内因性一酸化窒素(NO)が強く関与することを見出した。さらに中枢性の胃液分泌においてもNOの関与が強い神経系が存在することを示した。
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