研究分担者 |
山口 証 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10273608)
真鍋 佳嗣 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (50273610)
加藤 博一 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (70221182)
坂口 貴司 (有)イメージ情報科学研究所, 研究員
才脇 直樹 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (20252637)
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研究概要 |
本研究では,距離画像チップセンサにより得られる動距離画像を解析することによって,動物体の三次元形状と,その6自由度運動を同時かつ実時間的に得る手法に関するものである. まず,物体の運動を実時間的に追跡するシステムについての研究を行った.LSI技術によって飛躍的な高速化を図った距離画像センサに見合った高速処理として,距離画像と濃淡画像を極力単純にモデルベース処理することにより直接的に幾何学的形状物体の運動が求められることを示した. 次に,自由曲面体の追跡を行なうためのより高度な処理として,モデルから仮想的な距離画像を複数枚生成し,これらを総合的に用いることにより6軸運動を追跡する手法を提案した.距離画像を生成する過程にCG描画ハードウェアを用いて高速化を図った.また,レンジファインダから得られる形状情報を対象物体の回転に応じてモデルへ統合していくことで,追跡に同時平行して対象物体の全周形状を得る手法を導入した.これによりモデルベース処理によりながらも計測に先立ち対象の形状モデルを用意する必要がなくなった. 最後に,回転対称な物体の計測を行なうために濃淡画像を融合し,テクスチャ情報を用いて追跡を行なう手法を導入した.距離画像と同様にモデルから濃淡画像を生成する処理にCGハードウェアを用いて高速化を図った.モデルの表面反射率を求める処理にもまたCGハードウェアを用いることでリアルタイム処理を実現した.これらの処理により,追跡に伴いモデルを拡大していくことで最終的に対象物体全周の形状と反射率に関するモデルを得ることができた. 以上の研究により,受動的・能動的計測原理双方において明確なタスク設定とそれに適した機器を構成することで,より高度な画像計測システムが構築可能であることを示した.
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