研究課題/領域番号 |
07610182
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
井上 寛 九州工業大学, 工学部, 教授 (10037004)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 匿名性 / 社会ネットワーク / ネットワークサイズ / ネットワーク密度 / ネットワーク過程 / マルコフ過程 / 偏ネットワーク / 確率過程 / ネットワーク生成 / 都市化 |
研究概要 |
本研究の目的は、匿名性の概念を社会ネットワークの理論によって再定式化することにある。 その動機は、匿名性が、情報と資源の伝達あるいはサンクションの伝達の水準を示すという意味において社会秩序維持の重要な鍵概念と考えられ、かつそのような伝達の回路すなわちネットワークのうえで明確に定式化しうると考えたからである。われわれは、研究戦略として、匿名性概念は単一概念ではなく、複数の代替的概念の族と考えた。そこでパーソナルネットワークとホールネットワークのそれぞれの文脈で、また固体レベルと構造レベルで、さらにグラフ論的枠組みと動的ネットワーク過程の定常状態の枠組みのそれぞれにおいて定式化した。パーソナルネットワークのサイズのモーメントが一つの匿名性指標を与える。次にグラフ論的枠組みで、ネットワーク密度が他の匿名性指標を与える。次に、ホ-ランドとラインハートのトライアドセンサスによる定式化が可能である。さらに、かれらとワッサーマンによるマルコフ過程としてのネットワーク過程の定常状態での統計量たとえば互恵的ダイアドの分布統計量が匿名性指標になることを論じた。最後にファラロとその仲間の偏ネットワークの定常状態の統計量、特に結合したノードの比率の逆数が匿名性のよい指標となることを論じた。
|