研究課題/領域番号 |
07670631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
井上 良一 近畿大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40144357)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ラット食道静脈瘤モデル / 食道静脈瘤計量診断 / 伊東細胞 / 血管作動物質 / バツプレシン / プロプラノロール / ニプラジロール / オクトレオタイド / バソプレシン / 食道静脈瘤薬物療法 |
研究概要 |
1)オリンパスOES針状硬性鏡(A7001)を町田製EW-10Aと東芝TEC-70Aを介して電子内視鏡東芝EES-70Aに導きラット食道静脈瘤内視鏡システムの改良を行った。 2)食道静脈瘤のgradeの計量診断の方式を従来のEROIの方式から、関心(感心)領域(ROI)をより細分化してパソコンで計算する方式を最終的にとりいれた。パソコンはPower Macintosh 8600/250プリンターEpson(PM-2000C) モニター Sony Trinitoron Multiscan 17sf9 ビデオ Sony videocassette recorder VD-5600スライド画像取込装置 Minolta Quick Scan 35で使用ソフトは主にPhotoshop ver3.0J(Adobe,Inc.)である。方法はVTRありはスチル写真から取り込み、内視鏡画面を切り出し、そこでほぼ4分の1を関心領域(ROI)としそのピクセル数を読み取り、その中に占める食道静脈瘤のピクセル数を読み取りその比をRatio(V/ROI)として計量診断した。それは従来のプラニメーターによる煩雑な計算とほぼ同等の正確さであった。 3)それによって各種血管作動物質のラット食道静脈瘤モデルに与える影響を観察したところ、Ratio(V/ROI)の前後比で示すと、control=0.992に対して、vasopressin=0.653、propranolol=0.690、nipradilol=0.793、octreotide=0.711と各種血管作動物質はコントロール群に比較して明らかに食道静脈瘤の縮小効果を認めた。 4)伊東細胞の培養を種々検討したが、試行錯誤で満足の行く方法がなかなかみつからなかったが、仁木等の方法で培養を試みた。その伊東細胞に対する収縮の程度の判定を食道静脈瘤の時の同様のパソコンを用いる計量診断を試みた。この場合は関心(感心)領域を伊東細胞を取り囲む一定の大きさに限定し、そのピクセル数を決定しておくこと、その変化は細胞の大きさの変化で出来ることからRatio(C/ROI)を簡単に求め、比較が可能であった。 5)その結果はまだプレリミナリな検討しか出来ていないが、endothelinの収縮0.834に対して各種血管作動物質は反応がなくpropranololが0.931とわずかに収縮したのみであった。 6)以上の結果より、食道静脈瘤の治療としての血管作動物質の使用は臨床的にも十分可能であり、とくにnipradilolとoctreotideが有効であると結論出来た。
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