研究課題/領域番号 |
07671334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
猪口 貞樹 東海大学, 医学部, 助教授 (60160008)
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研究分担者 |
安藤 潔 東海大学, 医学部, 講師 (70176014)
堺 秀人 東海大学, 医学部, 教授 (80102846)
島村 和男 東海大学, 医学部, 助教授 (00119679)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ヒト表皮細胞 / 糖尿病 / インスリン / 遺伝子治療 / 免疫不全マウス / 細胞移植 / アデノウイルスベクター / SCIDマウス |
研究概要 |
ヒト皮膚細胞は単離してin vitroで増殖培養を行い、その後生体に移植して皮膚組織を再現することができる。従って、自己皮膚細胞に内分泌遺伝子を導入し移植することによって、拒絶、異物反応などの見られない人工的内分泌器官を作製することが可能と考えられる。そこで、皮膚細胞に遺伝子を導入する方法および遺伝子導入細胞の機能について基礎的な検討を行った。 lacZ遺伝子を組み替えたadenovirus vectorおよびretrovirus vectorを培養ヒト表皮細胞に感染させ、遺伝子導入効率を検討した。adenovirus vectorは表皮細胞に高い効率で遺伝子導入が可能であったが、retrovirus vectorは現状ではヒト表皮への感染効率が低く、改良が必要と考えられた。 MTTpromotorにヒトpreproinsulin C-DNAを連結し、組み替えadenovirus vectorを作製した(rAdMTins)。これを各種ヒト上皮系細胞株およびヒト表皮細胞に感染させたところ、Zn+存在で培養上清中にpreproinsulin活性が認められた。また、rAdMTins感染細胞株を免疫不全マウス(balb/cnu/scid)に移植すると、24時間後に血糖が低下し血中proinsulin濃度が上昇した。さらに、ストレプトゾシン誘発糖尿病免疫不全マウスに、rAdMTins感染ヒト表皮細胞を線維芽細胞とともに皮下移植すると、一過性に血糖の低下が認められた。 以上から、高い効率で遺伝子を導入、発現させることができれば、ヒト皮膚細胞は人工的内分泌器官として充分機能するものと考えられ、実用の可能性があるものと予測された。現在、retrovirus vectorおよびAAV vectorを作製して安定的遺伝子導入の検討を行っており、平成9年度基盤研究に実用化研究として申請中である。
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