研究課題/領域番号 |
07680439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
海野 修 東邦大学, 理学部, 教授 (70119907)
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研究分担者 |
橋本 葉子 東京女子医科大学, 看護短期大学, 学長 (90075218)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 網膜 / 受容野 / フィルタ / 双極細胞 / 水平細胞 / コンパートメントモデル / エッジ検出 / 空間フィルタ特性 |
研究概要 |
双極細胞の受容野は周辺野と中心野から構成される。以下、それぞれの受容野について、得られた結果をまとめる。 周辺野:周辺野は水平細胞により形成される。そこで、水平細胞の受容野をコイ網膜を用いて調べた。最初に、細いスリット光で網膜面上を走査するという従来の方法を用いた。その結果、1)背景光照射直後には受容野はあまり変化しないが、5分以上背景光照射が経過すると受容野が徐々に縮小していくこと、および、2)暗順応した網膜よりも、明順応した網膜の方が受容野が小さい、という結果を得た。次に、m系列を用いて光を時空間で変調し、生じた応答と光信号との相関計算から、水平細胞の時空間受容野を求めた。その結果、(1)杆体系および錐体系水平細胞双方で、その時空間受容野が時間ラグの推移とともに縮小する事、(2)錐体系水平細胞の時空間受容野の縮小は、水平細胞から錘体への負帰還作用により生じる事を明らかにした。さらに画像シミュレーション実験から、受容野縮小は動きのある物体を見たときに生じる応答の残像を取り除くように機能することを示した。 中心野:最初に電気生理学実験を行った。本実験の特徴は、長辺がほぼ中心受容野をカバーする0.2mmのスリット光(幅、0.05mm)で受容野を評価した事である。光強度が大きくなるに従い、および背景光照射により、受容野が大きくなる傾向が観察されたが、水平細胞に比べるとその変化は非常に小さい、という結果を得た。つぎに、双極細胞の形態に基づいたコンパートメントモデルを作製し、双極細胞間の結合抵抗と中心受容野との関係を調べた。その結果、1)双極細胞同士はギャップ結合を介して電気的に結合するが、樹状突起でのギャップ結合のコンダクタンスが増大しても、受容野の拡大はモデルでは空間定数=120μm程度で飽和する、2)双極細胞間の結合コンダクタンスは1〜10nSと推定される、などの点を明らかにした。
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