研究概要 |
電流狭窄型巨大磁気抵抗効素子(以下,CCP-GMR素子と略す)や強磁性ナノ狭窄磁壁型抵抗素子(以下,NCMR素子と略す)は,高密度磁気記録用の再生素子として,0.2~0.3Ωum^2程の中素子抵抗かつ高MR変化率の磁気抵抗素子特性を実現可能である,著者らが新たに開発したスピンバルブ型の素子である.本研究では,これらの磁気抵抗素子特性と,ナノ狭窄構造体中に自己組織化的に形成されるナノメータサイズの金属伝導体部(導電チャネル)および絶縁体部の伝導特性,導電チャネルの面内径との関係に着目し,導電チャネルの直接観察およびチャネル抵抗の直接計測を行い,磁気抵抗特性の向上の指針を得るためのConductive AFMによる導電チャネルの真空中その場計測法を確立した.また,この計測法を用いて,導電チャネルの形成メカニズムのモデル化を行い,導電チャネル部の伝導特性と磁気抵抗率の関係を明らかにした.
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