• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヒト上科霊長類のY染色体DNAの進化

研究課題

研究課題/領域番号 08257208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

竹中 修  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (00093261)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード分子進化 / Y染色体 / 霊長類 / ヒト上科 / TSPY / FISH / cDNA / 精巣特異タンパク質
研究概要

生物にとり次世代を残すということは、基本的に重要な営みであり、このため動物は多種多様な繁殖行動を進化させている。われわれヒトを含む霊長類の中では、ヒトに最も近いヒト上科霊長類の多様な繁殖構造が特徴的である。これらの霊長類では、対体重あたりの睾丸重量や造精能力に大きな差違がある。さてこれらのオスの形質のすべてがY染色体に依存するとはいわないまでも、そのトリガーとなっていることは確かであろう。ヒト上科霊長類からヒトへの進化をY染色体DNAから明らかにすることを目的とした。
現在までY染色体上の各部位について、ヒトの配列によるPCRプライマーを合成し、ヒト上科霊長類で増幅の有無からその進化を探ったところ、ヒトからニホンザルまで増幅されるよく保存された領域や、ヒトのみが増幅される領域とさまざまであり、Y染色体上のそれぞれの領域が様々な速度で進化していることが推測された。ついでヒト上科霊長類で、TSPY(精巣特異タンパク質)遺伝子について塩基配列を決定比較したところ、予想されたことではあったが人に最も近いのがチンパンジー、、ついでゴリラ、オランウータンの順となる様な系統樹が描けた。ついでこの遺伝子について、FISH法により分析したところ、テナガザルのごく近縁種間で重複状態に大きな差違があることがわかった。今年度はニホンザル精巣からmRNAを調整cDNAとした後、TSPYのmRNA部分をPCR増幅し、クローニングを行いその全塩基配列を決定した。cDNAは976塩基対、246アミノ酸をコードする741塩基対からなる翻訳領域を持つ。このタンパク質中には27残基中11の塩基アミノ酸を持つ領域があり、ヒトの配列との比較その他からこのタンパク質は転写の制御に関わるDNA結合タンパク質であるとの仮説を提起した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.S.Kim and O.Takenaka: "Evolution of DNA on Y‐chromosome in Hominoid Primates as examined by PCR." Human Evolution in press.

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.‐S.Kim,H.Hirai and O.Takenaka: "Molecular features of the TSPY gene of gibbons and Old World monkeys." Chromosome Research. 4・1. 1‐7 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.‐S.Kim and O.Takenaka: "A comparison of TSPY genes from Y‐chromosomal DNA of great apes and humans : Sequence,evolution and phylogeny." Am.J.Phys.Anthropol.100. 301‐309 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi