研究課題/領域番号 |
08457496
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂本 亘 北海道大学, 歯学部, 助教授 (30001952)
|
研究分担者 |
雨宮 璋 北海道大学, 歯学部, 名誉教授 (80018415)
西方 真 北海道大学, 歯学部, 教務職員 (00150243)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | 歯周病原性因子 / 45kDa protease / マクロファージ- / PGE_2 / IL-1β / TNF-α / LPS / Porphyromonas gingivalis / 歯周囲病原性因子 / マクロファージ / モノカイン / 44kDaタンパク質 / COX-2 / tyrosine kinase |
研究概要 |
歯周疾患は、細菌およびその産生物あるいは分解産物を起因とする特異的あるいは非特異的な免疫応答や炎症反応に基づく疾患である。Porphyromonas gingivalisは、細菌内毒素(LPS)以外40種類近い水解酵素を放出し、歯周組織の破壊に大きく関与することから、歯周病原性菌の一つに挙げられている。しかしながら、この菌が放出する45kDa proteaseの歯周疾患への関与については未だ明らかにされていない。我々は歯周病の発症、進展と歯周病原性因子、マクロファージとの関連性を明らかにする為に、骨吸収に関与するモノカイン、PGE_2放出とキニン産生に対する45kDa proteaseの作用について研究した。その結果、次のことが明らかになった。 (1)45kDa proteaseはPorphyromonas gingivalis培養液より、Bio-GelA-0.5,DEAE-Sephacel,SP-SepharoseFFを用いて電気泳動的に単一な標品を得ることに成功した。45kDa proteaseは10mM以上のSH基存在下で酵素活性を示すthiol proteaseの性質を有していた。そして、活性化した酵素はkininogenより炎症のケミカルメデイーター、キニンを遊離することはできなかった。(2)LPSはマクロファージ-に対して、濃度依存的にIL-1β,TNF-α,PGE_2を誘導、放出させたが、45kDa proteaseはこれらモノカイン、PGE_2産生に何んら作用を示さなかった。 以上の結果から、歯周病原因子の一つとして考えられているPorphyromonas gingivalisより分離した45kDa proteaseはLPSのような強力なサイトカイン誘導作用を有していないこと、また45kDa proteaseはモノカイン、キニン、PGE_2を介した骨吸収に関与していないことが明らかとなった。
|