研究課題/領域番号 |
08680110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
下村 吉治 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30162738)
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研究分担者 |
藤墳 規明 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60101268)
村上 太郎 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10252305)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 分岐鎖アミノ酸 / 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素 / 女性ホルモン / 食餌タンパク質 / 運動トレーニング / ラット / 血清分岐鎖アミノ酸濃度 / 肝臓 / 運動 / 雌雄差 |
研究概要 |
分岐鎖アミノ酸は、筋タンパクに豊富に含まれると同時に、運動時のエネルギー源としても利用されることが明らかにされつつある。本研究では、分岐鎖アミノ酸代謝の調節機構に関する基礎的研究と食餌タンパク質が体内の分岐鎖アミノ酸代謝に及ぼす影響を検討した。本研究において、ラット肝臓のBCKDHの活性調節には明確な雌雄差が存在することが明らかとなった。この所見は、ラットの分岐鎖アミノ酸代謝の調節が雌雄間でかなり異なることを示唆しており、ラットの成長率の雌雄差と考え合わせると興味深い。本研究の性腺摘出実験において、女性ホルモンはBCKDHキナーゼの発現を増加して肝BCKDH活性を抑制することが明かとなり、これが肝BCKDH活性の性差のメカニズムと考えられる。 雌ラットの肝BCKDH活性は、30%もしくは8%タンパク食のいずれの食餌条件においても、運動負荷および絶食により著しく上昇した。この結果は、運動により分岐鎖アミノ酸の分解が促進されその必要量がかなり増加することを示唆している。すなわち、運動時では食餌からのタンパク質の摂取が少ない条件でも分岐鎖アミノ酸の酸化がかなり亢進し、その必要量が増加することを意味しているので、運動時には十分な分岐鎖アミノ酸を摂取することが重要であろう。 本研究により、大豆タンパクよりも分岐鎖アミノ酸を多く含むカゼインの方がトレーニングラットの体内の分岐鎖アミノ酸量を高く保つために有利に作用することが示唆された。すなわち、トレーニングにより分岐鎖アミノ酸代謝の促進された状態では、分岐鎖アミノ酸を多く含むタンパク質を摂取することが筋肉づくりに有利に働くことを示唆している。
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